2004 Fiscal Year Annual Research Report
胎児期の記憶と出生直後の学習が母親と父親への愛着をいかに形成するか
Project/Area Number |
16530468
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
兒玉 典子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (50127007)
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Keywords | 胎児 / 周生期 / 羊水 / 母乳 / 行動発達 |
Research Abstract |
被験体としてSlc:ICRマウスを用い、妊娠18日(満期出産の1日前)の羊水と出産当日の母乳を採取し、これらに対する帝王切開された胎児の反応の特徴を検出することが平成16年度の目的であった。 まず、羊水の採取については、妊娠18日の羊水の粘性が高く、また量も少ないため、採取そのものが非常に困難であった。この点をどうするかが課題である。やむを得ない場合には、妊娠日齢を17日か16日かに下げざるを得ない。出産当日の母乳採取に関しては、問題はなかった。1匹の母親からの採取量は少ないが、5マイクロのリングキャップスで吸い上げ、固まらないように蒸留水で2倍に希釈し、フリーザーで保存し、実験直前に解凍して用いた。実験前に、母親の乳首周辺の体毛を用いてブラシを作成し、その後帝王切開して胎児を蘇生させた。当初は実母の羊水を採取する予定であったが、羊水の採取に時間を要すことから、同じ妊娠日齢の雌を帝王切開してその羊水を採取し、冷凍庫で保存し、実験直前に解凍した。実験では、体毛ブラシに母乳と蒸留水を浸し、それで胎児を刺激し、胎児の身体運動をビデオに録画した。実験のスケジュールは、自発的身体運動を観察するベースラインセッション(3分)、においに対する反応を観察するにおい提示セッション(3分)、体毛ブラシで周口部を刺激する刺激セッション1(3分)、再度刺激する刺激セッション2(3分)でああった。現在、ビデオテープを再生して胎児の反応を集計しているが、母乳に対する反応は期待したほど顕著ではないので、もう少し被験体数を増やして実験を継続している。
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