2004 Fiscal Year Annual Research Report
視覚-体性感覚のクロスモーダル特性とその脳内過程の検討
Project/Area Number |
16530481
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Research Institution | Soai University |
Principal Investigator |
江草 浩幸 相愛大学, 人文学部, 教授 (90168774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 満子 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 助教授 (30235692)
橋本 文彦 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (30275234)
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Keywords | クロスモーダル / 視覚 / 体性感覚 / 触覚 / 刺激-反応適合性効果 / 逆転眼鏡 / 注意の瞬き現象 |
Research Abstract |
空間的な刺激-反応適合性効果の検討、逆転眼鏡着用による順応過程の検討および視覚-触覚間のクロスモーダルな注意の瞬き現象の検討を行った。 【空間的な刺激-反応適合性効果の検討】空間的な刺激-反応適合性効果が、身体中心枠だけでなく対象中心枠にも規定されるかどうかを検討するために、円形の内部に目、鼻などにあたる要素を含み顔として知覚可能な図形と、それらの要素を除いた図形を刺激として実験を行った。左右どちらかの目の位置に提示される図形の形態に応じてキーを押す応時間を測定した。多くの条件で身体中心枠の効果を上回る対象中心枠の効果が見られたが、図形の種類や目の形の組合わせによる明瞭な差異は見られなかった。 【逆転眼鏡着用による順応過程の検討】左右反転2名・上下反転2名で16日間、左右反転2名・上下反転2名・視野制限2名で7日間の実験を行った。上下さかさ絵の見え判断・書字・左右判断・SRC・ポインティング・ナンバーバイセクション・両眼立体視・フラッシュラグ・視覚学習・fMRI実験等が試みられた。上下反転眼鏡への順応における上下さかさ絵の見え判断・視覚学習実験で発見的結果を得た。また、2002年・2003年の着用者中6名・2004年4名の残効を視覚学習実験で検討した。逆転眼鏡への順応は単なる運動学習的・自己受容感覚的なものでないことが明白になりつつある。 【視覚-触覚間のクロスモーダルな注意の瞬き現象の検討】「注意の瞬き」バラダイムを用いて、視覚と触覚のクロスモーダル知覚特性について検討した。視覚、触覚のユニモーダル実験、及び視覚から触覚、触覚から視覚への影響をみるクロスモーダル実験を行った。その結果、触覚課題の正答率が低いため、触覚から視覚への影響は明らかにならなかったが、視覚から触覚へは300〜400msecの処理不全期が見出された。
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Research Products
(4 results)