2004 Fiscal Year Annual Research Report
敗戦直後の日本における戦争孤児・浮浪児に関する歴史的研究
Project/Area Number |
16530486
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
逸見 勝亮 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20002321)
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Keywords | 戦災孤児 / 浮浪児 / 戦災孤児等集団合宿教育所 / 東水園 / 水上警察署 |
Research Abstract |
(1)「東京都戦災孤児援護学寮」「戦災遺児保護対策要綱」など敗戦間際の戦争孤児対策と実態について、東京都公文書館・東京都中央図書館などにおいて、資料調査と収集を行った。 (2)戦災孤児等集団合宿教育所など集団疎開中に孤児となった子どものための措置について、東京都公文書館において資料調査と収集を行った。 (3)水上警察署・東水園について、『港区政ニュース』など港区立図書館所蔵資料の調査と収集を行った。 (4)品川台場について、地図など東京都中央図書館所蔵資料の調査と収集を行った。 (5)東水園にかかわる高輪台小学校所蔵資料の調査と収集を行った。 (6)国会図書館・東京都中央図書館において浮浪児・戦争孤児に関する雑誌・新聞記事の収集を行った。 (7)占領軍・厚生省・文部省・警察庁・警視庁などの戦争孤児・浮浪児政策を整理した。 (8)教育史学会第48回大会(2004年10月10日、法政大学)において、研究成果の一部を「品川台場の浮浪児たち一東水園の歴史」として口頭発表した。その概要は以下のとおりである。 1946年9月21日、東京水上警察署は、品川地域で「狩込み」した浮浪児を内海第五御台場にあった水上警察署施設に「収容」した。東水園の誕生である。その後、東水園は第一御台場に移転した。1949年には港区も関与するようになり、東水園は港区高輪台小学校分校となった。1949年9月に施設が崩壊して、浮浪児たちは養護施設・若葉寮に移動し、東水園は1950年1月15日に廃止となった。
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