2006 Fiscal Year Annual Research Report
レッジョ・エミリア保育実践の受容と新しい学術体系としての幼年造形教育学の構築
Project/Area Number |
16530508
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高橋 敏之 岡山大学, 教育学部, 教授 (80226860)
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Keywords | 幼年造形教育学 / 保育内容学 / 保育実践 / レッジョ・エミリア市 / 公立幼児学校 / 家庭教育 / 自然体験 / 折り紙遊び |
Research Abstract |
幼児教育の歴史は、今から200年前にF.Frobel[1782-1852]がドイツでキンダーガルテン(幼稚園)を作った時まで遡ることができる。一方、日本における最初の幼稚園は、1876(明治9)年の東京女子高等師範学校附属幼稚園で、Frobelの影響を強く受けていた。 本研究は、幼年造形教育学を中核に保育内容学を再検討し、それと平行して、創造性教育を中核にしたイタリアのレッジョ・エミリア市の保育実践の受容による理論の統合を論考するものである。本年度の研究実績の概要は、以下の通りである。 第1に、名須川知子・高橋敏之の編著で『MINERVA保育実践学講座 第11巻 保育内容「表現」論』をミネルヴァ書房から発行した。高橋敏之の分担執筆は、「第1章 幼児の自己表現」「第5章 幼児の造形表現の基礎理解」である。 第2に、平成17年度に引き続き、保育内容学の再検討を行った。特に、「表現」「環境」に関して、保育内容学の枠組みの中で統合する研究を推進した。本年度は、「家庭における幼児の折り紙遊びにみる色・形の関連性と色彩識別能力」「絵本の読み聞かせ後にみる絵画表現と言語表現に関する事例的研究」「幼稚園教育における自然に関わる保育内容の変遷と展望」「幼少期における自然体験の重要性の再検討と教育的意義」などの研究主題のもとに、レフェリー付き全国的学会誌に4編の学術論文を投稿し、審査の結果、4編全ての掲載が認められ、現在印刷中である。
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