2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本の国立大学とアメリカ州立大学の授業料に関する比較分析
Project/Area Number |
16530556
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Research Institution | Center for National Univercity Finance and Management |
Principal Investigator |
丸山 文裕 独立行政法人国立大学財務, 経営センター・研究部, 教授 (60144888)
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Keywords | アメリカの大学 / 授業料 / 奨学金 |
Research Abstract |
平成18年度は、特にアメリカの州立私立大学の授業料水準と政府と家計の負担について分析した。その結果、以下の知見が得られた。 最新データに拠れば、アメリカの大学教育費は世界的にも高い水準といえる。4年制の州立大学の1年間の授業料は、$5,491で、これは日本の国立大学よりやや高い。州外学生であると、$13,164と2倍以上となる。4年制の私立大学の場合は、$21,235と日本の私立大学の2倍以上であろう。この授業料のほかに、教科書、生活費、交通費、その他を加えると、最低水準で寮に住み州立大学を選択すると、$15,566必要であり、キャンパス外のアパートに住み私立大学に通うと、$32,070掛かる。これは1年間の必要額であり、4年制の場合は、単純にこの4倍、大学院や専門職大学院に進学すれば、さらに必要となる。 アメリカの大学教育費は、前世紀末より急速に上昇し、各家計にとって大きな買物となっている。1980年を100とすれば、2000年の大学授業料は、253.2であり、その間の家計所得の中間値は、100から121.7であるから授業料と所得の比は、100から208.1に上昇したことになる。しかし同時に政府の援助も増加し、高授業料高援助という形になっている。授業料と援助額の大きさは、大学ごと家計ごとに異なるが、例えば有名私立のGeorgetown Universityの場合であると、大学教育費総額のうち給付奨学金が47%、ローンとアルバイトの合計が14%、であり残りの39%を家計が支払うという計算になる。
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Research Products
(2 results)