2004 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀のヒューマン・シティズンシップを育てる教科再編型新カリキュラムの構成と展開
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16530587
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
今谷 順重 神戸大学, 発達科学部, 教授 (60093639)
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Keywords | ヒューマン・デヴェロップメント / 市民性教育 / 多文化教育 / 総合的な学習 / 社会科教育 |
Research Abstract |
本年度は、「ヒューマン・デヴェロップメント(人間発達・自己形成)」の視座に立つ市民的資質教育の理論と実践についての理解を深めるため、8月にイギリスのヨーク大学及びロンドンのコミュニティー・サービス・ボランティアーズを訪問し、2002年度からイギリスで新たに取り組まれているCitizenship Education(新しい市民性教育)についての調査・研究を行なった。また9月には、カナダのトロント大学オンタリオ教育研究所及び同附属幼稚園・小学校を訪問し、カナダにおけるホリスティック教育・多文化教育・市民的資質教育の理論と実践についての調査・研究を行なった。 また国内においては、生活科・社会科・総合的な学習・教科再編型の新しい学校カリキュラムについての全国の研究開発学校を訪問したり、日本生活科総合的学習教育学会(高知大学教育学部附属小学校・中学校)、日本グローバル教育学会(愛知教育大学)、全国社会科教育学会(鹿児島大学教育学部)、日本社会科教育学会(愛知教育大学)など多くの学会や研究会にも積極的に参加し、わが国における生活科や社会科や総合的な学習や教科再編型新カリキュラムの動向についての多くの最新情報を収集した。 そしてその研究成果の一部を、今谷順重編著『外部人材の活用を実践から学ぶ』教育開発研究所 2004にまとめて公表した。これによって、最近のアメリカやイギリスやカナダやオーストラリアにおいて、新しい教育の理念と方法として高い関心を集めるようになってきている「ヒューマン・デヴェロップメント(人間発達・自己形成)の論理」について明らかにし、それがさらにグローバル教育や社会科教育や市民性教育や総合的な学習の理論と実践によって、一層重層的かつ多面的に発展・拡大されてきている世界の教育の新潮流の特色とわが国の教育の状況について論及した。
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Research Products
(1 results)