2005 Fiscal Year Annual Research Report
人命・人権尊重に基づく規範意識を育成する判決書活用型授業・研修プログラムの開発
Project/Area Number |
16530606
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
梅野 正信 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (50203584)
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Keywords | いのち / いじめ / 暴力 / 民事訴訟 / 判決書 / 判決書教材 / 生徒指導 / 規範 |
Research Abstract |
本研究は、いのちの尊厳を前提とした学校内規範意識向上のために、学校関係訴訟等の判決書教材の作成と解説、実践化及び資料・知見の収集を行うものである。第二年度である本年は、初年度に作成した学校関係訴訟に加え、児童虐待、インターネットにおける名誉毀損関係の訴訟を教材化するとともに、これをもとに、鹿児島県の小学校教諭蜂須賀洋一氏、同上猶覚氏、愛知県の小学校教諭狩野聖子氏の協力を得て、教材資料を用いての授業、教員研修での活用において、実施して頂いた。 申請者は、本年度、鹿児島市の向和典弁護士と、人権尊重をふまえた学校運営のあり方について雑誌連載(下記研究発表欄参照)を行った。前記実践の内容の一部は、この雑誌(『季刊教育法』)に掲載している。 本年度7月に教師教育の専門研究者である釜田聡助教授(上越教育大学)から助言を得、これをもとに、11月に、韓国国際理解教育学会(11月19日於ソウル韓神大学)において、「人権教育のための国連10年と日本の人権課題-訴訟資料による人権教育の試み-」を報告した。その際、韓国における、いじめ問題を取り上げた人権教育の実践事例資料を入手し、実践者である小学校のLee Sun-young先生(Seoul JeongGok Elementary School)と意見交換をすることができた。 本年度は、このような研究活動を経て、最終的に教材資料を整理し、冊子化することができた。 最終年度である平成18年度においては、引き続き、教材開発にあたるとともに、本冊子をもとにして、小学校、中学校に於ける継続的実践事例を依頼し、収集・整理し、最終的には、教材資料編に実践編を加えた最終報告書を作成したい。できれば韓国における同様の実践を調査し、報告に加えることが出来るように努力したいと考えている。
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Research Products
(6 results)