2005 Fiscal Year Annual Research Report
半整数の重さのモジュラ形式及びジーゲルモジュラ形式のフーリエ係数の数論的研究
Project/Area Number |
16540003
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Research Institution | SAITAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小嶋 久祉 埼玉大学, 理学部, 教授 (90146118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 喜佐雄 埼玉大学, 理学部, 教授 (00011560)
酒井 文雄 埼玉大学, 理学部, 教授 (40036596)
水谷 忠良 埼玉大学, 理学部, 教授 (20080492)
阪本 邦夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (70089829)
小池 茂昭 埼玉大学, 理学部, 教授 (90205295)
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Keywords | マース空間 / ヤコビ形式 / ヒルベルトモジュラ形式 |
Research Abstract |
Kohnenとの共同研究で,池田の持ち上げの像が高次のMaass空間に一致するというKohnen予想を4|n,4|n-1の場合に肯定的に解決した。具体的に述べると,ある種のeven positive integer行列S(0)を見い出す。次にMaass空間M(2n)に属するSiegelモジュラ形式FのS(0)におけるFourier-Jacobi展開の係数となるindex S(0)のFourier-Jacobi形式p(S(0))(z,w)を,ベクトル値半整数の重さのモジュラ形式f(z)とベクトル値テータ関数t(z,w)の内積で表示する。Fourier-Jacobi形式p(S(0))(z,w)とテータ関数t(z,w)の変換公式を用いて,f(z)の変換公式を導く。次にf(z)の変換公式を用いて,Maass空間M(2n)からKohnen空間Sへの線形写像Tを定義する。更に,Kohnen氏による池田持ち上げのFourier係数についてのある結果を用いて,Tが単射であり、Tが池田持ち上げの逆対応であることを証明した。次に第2の研究課題について述べる。2次形式の空間に付随する核関数を用いて,総実代数体F上のindex NのJacobi形式pからF上のレベルNのHilbertモジュラ形式fへの対応を構成した。また、fのFourier係数をpのFourier係数を用いて具体的に記述した。次に,pを核関数とfとの内積で表し,pのFourier係数の平方を,fに付随し2次のHecke指標で絞ったL関数の中心値を用いて表示する。証明のアイデアはHeckeによって得られた2次剰余記号の相互法則と志村によるGauss和の結果を応用することである。F上の種の指標を,ある種のGauss和の和を用いて具体的に表示することが,証明のkeyポイントである。
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Research Products
(4 results)