2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540009
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
星野 光男 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (90181495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 尚昌 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教授 (60143161)
宮地 淳一 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50209920)
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Keywords | 導来同値 / 傾斜鎖複体 / ゴレンシュタイン多元環 / フロベニウス拡大 |
Research Abstract |
非可換ネター環のゴレンシュタイン性については幾つかの異なる概念が導入されている。本研究では、アウスランダーの意味でのゴレンシュタイン整環の概念を一般化して、可換環上のゴレンシュタイン多元環の概念を導入し、そのホモロジー代数的構造の研究を行った。特に、有限次元の可操ゴレンシュタイン環上のゴレンシュタイン多元環について、それらが双対化鎖複体を持つことを具体的な構成法を与えて示し、またそれらがアウスランダー条件をみたしかつ有限の自己入射次元を持つことを示した。更に、任意に与えられた可換環上の多元環について、ここで導入したゴレンシュタイン性の概念が導来同値の下で不変であることを示した。ここで導入したゴレンシュタイン性はかなり強く、重要な研究対象の中にはもっと弱いゴレンシュタイン性を持つ多元環のクラスがある。一般に、それらのクラスは導来同値の下で閉じてはいない。そこで、弱いゴレンシュタイン性を持つ多元環上の傾斜鎖複体について、それが誘導する導来同値がそのゴレンシュタイン性を保存するための必要十分条件を与えた。また、適当な条件をみたすベキ等元の列に対応する傾斜鎖複体はその必要十分条件をみたすことを示した。更に、その様なベキ等元の列が十分多く存在することを示すために、環のフロベニウス拡大の概念を新たに導入した。任意の環および任意の置換に対して、その置換を中山置換に持つ様なもとの環のフロベニウス拡大環が十分多く存在することを示し、それによって求めるベキ等元の列が十分多く存在することを示した。
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Research Products
(1 results)