2005 Fiscal Year Annual Research Report
ガロアの逆問題の不分岐解とその類体塔問題への応用に関する研究
Project/Area Number |
16540017
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Research Institution | KANAZAWA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
野村 明人 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (00313700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 達郎 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90015909)
平林 幹人 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (20167612)
藤崎 礼志 金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (80304757)
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Keywords | 埋め込み問題 / イデアル類群 / 類体論 / 不分岐拡大 |
Research Abstract |
当該研究課題に関する平成17年度の主な研究実績の概要は次の通りであり,成果については学術雑誌に掲載予定(印刷中)である. 前年度に引き続き分岐を制限した代数体の埋め込み問題の結果を利用して,3次巡回体上の不分岐3拡大の存在について考察した.前年度は,主に2つの3次巡回体におけるイデアル類群等の関係について考察したが,今年度は同じ3次巡回体上のアーベルな不分岐拡大と非アーベルな不分岐拡大の存在の関係について考察した.主結果は,次のように述べることが出来る. Fを分岐に関するある条件をみたす3次巡回体とする,このとき,Fの類数が81で割り切れれば,F上の不分岐拡大Mでそのガロア群Gal(M/F)がGAPナンバー[243,2]の群と同型なものが存在する. ここで,GAPナンバー[243,2]の群は位数が243の非アーベル3群であり,類数というアーベルな情報から非アーベルな情報が得られることは興味深い.また,主結果の証明を見ると,類数や不分岐拡大といった代数体の性質が強く反映していると予想される構造が,全く群論的な構造に影響を受けていることがわかる. 今後の課題は,P=3だけではなく,5や7についても考察しそこから一般の素数についての法則を類推し証明することである.
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Research Products
(6 results)