2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540027
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
隅広 秀康 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60068129)
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Keywords | 射影空間上のベクトル束 / Hartshorne予想 / ヒルベルトスキーム / 行列式多様体 / フロベニウス写像 / ベクトル束の分解 / 半安定ベクトル束 |
Research Abstract |
射影空間IP^n(n【greater than or equal】4)上の階数2のベクトル束の線束への分解問題を研究し,以下の結果を得た。 1)Bogomolov分解の変形の研究。EをIP^n_k(k=k^^-,char k=P>0)上の階数2でC^2_1-4C_2【greater than or equal】0(C_i : Eのチャー2数)をベクトル束,XをEに付随する行列式多様体,Z, Z^*をEに付随するX上の因子とする。又,Fを次数q=p^n(n∈N)のXのFrolenius写像とし,EのFによる逆像をE^<(q)>とすると,E^<(q)>∈H'(X,V_x(-q(Z+Z^*)))である.E^<(q)>の変形G∈H'(X,O_x(-q(Z+Z^*)))はBogomolov非安定で次のBogomolov分解をもつ: 0→O_x(qc+rz)→G→I【cross product】O_x((2q-r)Z)→0, (1-α)q【less than or equal】r<2q,α=(ZZ^*)/Z^2 (r∈IN) 定理 Eが線束に分解することと,r【greater than or equal】qであることは同値である。 2)Frobenlus写像に関するベクトル束の研究。Xを非特異射影多様体(k=k^^-,char k=P>0)FをXのFrobenius写像とする。Fによる順像F_*(O_x)の半安定性を示す為の次の諸結果を得た. a)C_1(F_*(O_x))≡(P^n-P^<n-1>)/2 K_x(num.eq.),K_x : Xの標準因子(n=dimX).従って,XがFano多様体ならばF_*(O_x)はどの様な豊富因子に関しても半安定でない. b)Y:Xの非特異正因子,4:F_*(O_x)/Y→F_<y*>(O_y)→Oを自然な全射準同型写像,K=ker4とするとき,Kには自然なFiltrationが入り, G_r^i(K)=F_<y*>(O_y)【cross product】O_y(-i/py)(1【less than or equal】i【less than or equal】p). c)Xを非特異一般型射影曲面でΩ'xがK_x-半安定であるものとすると,p=2のときF_*(O_x)はK_x-半安定である
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