2005 Fiscal Year Annual Research Report
局所環のフィルター付きプロウイングアップと特異点の代数幾何的分類
Project/Area Number |
16540043
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
泊 昌孝 日本大学, 文理学部, 教授 (60183878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 貴之 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (20198823)
渡辺 敬一 日本大学, 文理学部, 教授 (10087083)
奥間 智弘 山形大学, 地域教育文化学部, 助教授 (00300533)
松浦 豊 日本大学, 文理学部, 助教授 (50096905)
福田 拓生 日本大学, 文理学部, 教授 (00009599)
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Keywords | 特異点解消 / フィルター付きブロウイングアップ / 楕円型特異点 / 幾何種数 / 3次元端末特異点 / F-threshold / 2次元特異点 / 普遍アーベル被覆 |
Research Abstract |
標題に掲げた問題に対して、 (1)代表者泊は、星形双対グラフを持つ特異点の幾何種数の下限が、解析構造を変化させたとき、算術種数まで小さくなるかを考え、非効果的なPinkham因子を考える時、次数付き特異点で、理想的な場合には下限が算術種数に近くなる事がわかった。さらに、正標数の2次元2重点であって弱楕円型のクラスの特異点解消プロセスは、分岐因子を考えなくても標数ゼロの場合と同様、正規化が一回のP^1中心のブロウイングアップで得られることがわかった。今後、L=P_gを満たすクラスとしての標数ゼロの場合の類似特徴付けに関連する議論が展開中である。 (2)早川は、既約因子をつぶすという方向で様々な端末特異点のフィルタードブロウイングを計算して、いくつもの結果を得た。まず、3次元ゴレンスタイン端末特異点につぶれるdivisorial contractionのうちdiscrepancyの小さいものについていくつかの分類を行った。また、indexが2以上の場合について、1/indexをdiscrepancyにもつ既約ブロウイングアップの合成によるterminalizationを特異点の分類に基づいた非常に具体的な方法で構成するのに成功した。 (3)渡辺は、F-pure thresholdの一般化であるF-thresholdの研究を行い,F-thresholdによF-rational ringの特徴付け,重複度に関する不等式などを得た。手法は正標数の技術を用いているが、得られた重複度の不等式などは標数ゼロの結果も導いている。 (4)複素解析的2次元正規特異点は例外集合が有理的ホモロジー球面の位相構造を持つ時、その普遍アーベル被覆(UAC)が完全交差になるであろうと予想されている(Neumann-Wahl予想)。奥間は、有理特異点または最小楕円型特異点である場合には、UACは完全交差特異点と同等特異性を持つ事をしめした。また、ある特異点のUACがsplice typeと呼ばれる特殊な完全交叉特異点になるとき、元の特異点とそのUACの幾何種数が位相的不変量になることを示した。
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Research Products
(6 results)