2005 Fiscal Year Annual Research Report
数理物理学に関連した位相幾何学とモース理論の研究および数式処理の研究
Project/Area Number |
16540056
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山口 耕平 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00175655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 敏機 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60004446)
大野 真裕 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (70277820)
木田 雅成 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20272057)
山田 裕一 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30303019)
石田 晴久 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (80312792)
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Keywords | ホモロジー群 / 複素射影空間 / ホモトピー型 / ポアンカレ複体 / 多様体 / ホップ写像 / 基本群 / 代数写像 |
Research Abstract |
(1)信州大学の向井教授との共同研究によって、ホモロジー群がn次元複素射影空間のホモロジー群と同型となる単連結2n次元ポアンカレ複体(ポアンカレ双対が成り立つCW複体)のホモトピー型の分類問題を考察した。とくに、n=4のときには、その存在・非存在問題が、2次元円盤が4次元円盤にm倍のホップ写像で貼り付けるとき、その整数mが、奇数または8の倍数のとき存在すること、それ以外では存在しないことを証明することに成功した。 さらに、一般のnについて、それらは、位相多様体またはPL多様体のホモトピー型を持つことを証明することにも成功した。これらの結果は、J.Math.Soc.Japan(2005)に発表した。 (2)とくに、n=4で、mが奇数のときには、そのホモトピー型の完全な分類にも成功した。これについても、Hiroshima Math.J.(2005)に発表した。 (3)種数gのコンパクト閉リーマン面からn次元複素射影空間への正則写像の空間の位相(とくに、そのホモトピー型)の研究は、G.Segal(1979)の研究以来活発に研究されてきた。その一般化として、m,nが2以上の整数のときに、m次元複素射影空間からn次元複素射影空間へのdegree dの正則写像全体のなす写像空間のホモトピー型に関するSegal予想について研究した。最近、J.Mostovoyによって,m<nの場合にSegal予想が正しいことが証明され、残るSegal予想に関する問題は,m=nの場合であった。筆者は、この残るm=nの場合の問題を肯定的に解決することに成功した。これについては、論文を投稿中である。 (4)上記問題(3)で考えた問題を、実射影空間の場合に考察した。この場合には、複素構造は存在しないが、m次元実射影空間からn次元射影空間への代数写像(algebraic map,実斉次多項式で表される写像)の空間のホモトピー型を考察した。まだSegal予想に対応する結果は得られていないが、その第1ステップとして、それらの空間の基本群を計算することができた。これについても論文を作成し投稿中である。 (5)非線形摂動項を持つ半線形弱双曲型方程式の大域可解性についての研究を調和解析的手法によって研究した。
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Research Products
(9 results)