2004 Fiscal Year Annual Research Report
距離空間における次元、距離及び計算可能性理論に関する研究
Project/Area Number |
16540066
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
服部 泰直 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20144553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 定廣 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40181581)
木村 真琴 島根大学, 総合理工学部, 教授 (30186332)
横井 勝弥 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (90240184)
小山 晃 静岡大学, 理学部, 教授 (40116158)
立木 秀樹 京都大学, 人間環境学研究科, 助教授 (10211377)
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Keywords | Metric space / Dimension / Locally compact / Topology / Formal ball / Domain / Cohomoloical dimension |
Research Abstract |
研究代表者の服部は、海外共同研究者であるChatyrko氏、及びCharalambous氏(エーゲ大学・教授)との共同研究で、可分距離空間における超限次元、特にCmpとtrInd、の有限和及び可算和に対する評価を与えた。この成果は、日本数学会の欧文機関誌「Journal of the Mathematical Society of Japan」誌に掲載された。次元論において、「非退化な距離連続体は、高々可算個の空でないコンパクト部分空間の分割を持たない。」は、シェルピンスキの古典的な定理としてよく知られている。これよりただちに、正の次元を持つコンパクト距離空間は、その補空間が高々可算個の空でないコンパクト部分空間の分割を持たないような一点を持つことがわかる。一方、局所コンパクト部分空間への分割はまったくこれと状況は異なる。そこで、研究代表者は、Vitalij Chatyrko氏が昨年8月に島根大学を訪れた際に、大田春外氏(静岡大学・教授)を交えて局所コンパクトな部分空間の和と分割に関する研究を行った。その成果として、有限個(または可算個)の局所コンパクト空間の分割となっている可分距離空間の構成を行うとともに、高々可算個の局所コンパクト部分空間の和となる空間は、同じ個数の局所コンパクト部分空間の分割を持つことを証明した。このことが、より高い濃度(従って、非可算濃度)について成立するかは興味深い未解決問題であり、現在、研究を進めている。これらの成果は、.昨年12月にメキシコのオアハカ市で開催された国際会議「第3回日本-メキシコ合同トポロジーシンポジウム」において発表され、またHouston Journal of Mathematics誌に掲載されることが決定している。メキシコでの国際会議に出席した際、共同研究者のガルシア教授(メキシコ国立自治大学・教授)と会い、位相群における次元論に関して研究連絡を行った。また、服部は研究分担者の立木秀樹氏とドメイン理論について共同研究を行い、形式的球体に関する2,3の知見を得た。これらについてはさらに研究を進めている。また、立木は、コンパクト距離空間における次元を、あるドメインの極小集合におけるボトム列の長さにより表現できることを示した。研究分担者の前田、木村の両氏は、微分幾何学的側面からの研究を行った。また、小山と横井は主にコンパクト距離空間上のコホモロジカル次元について研究を進めてきた。
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Research Products
(6 results)