2004 Fiscal Year Annual Research Report
開カラビ・ヤウ多様体の境界構造をこめてのミラー・シンメトリー予想について
Project/Area Number |
16540077
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
赤堀 隆夫 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (40117560)
|
Keywords | CR幾何学 |
Research Abstract |
弦理論に出てくるD-brane of A-typeはKapustin-Orlovによって完全に数学的に定式化された。その幾何構造をCR幾何の立場から研究する。Wをケーラー多様体とする。そしてMをW内の部分多様体とする。さてD-brane of A-type(以下A-braneと呼ぶ)を考える。このMがA-braneとなりうるか(M上に線束と接続がありその曲率とケーラー形式より定まるM上の構造が概CR構造になるか?)を調べる。Kapustin-Orlovの研究によってMはLagrange submanifoldとは限らなくいろいろな次元があることが分っている。実超曲面型のA-braneも存在する(WがcompactのときはこのようなA-braneは完全に分類されるのではないか?)。Mが中間次元のときはLagrange submanifoldになるがそれ以外のときはWの複素構造から導入されるCR構造が関係する。具体的な目的は 1)A-braneのversal familyの構成 2)Lagrange submanifoldで展開されたspecial geometryの理論をA braneで展開する。 上の1)の研究についてはOh, Y.-G, Park, J.-S.の先駆的仕事がある。すなわちMをA braneとする。するとKapustin-Orlovの研究によりWのcoisotropic submanifoldでW上のある線束上の接続の曲率とケーラー形式より定まる構造がM上の概CR構造となることと同値であることが分っている。彼らはcoisotropic submanifoldの変形のversal familyを構成したがMがLagrange submanifold以外のときはversal familyの次元は無限次元となる。この欠点を補うために接続も含めたかたち(本来のA-braneの)の理論が求められている。 2)についてもKapustinはA-braneにたいするspecial geometryが展開できることを予想している。この予想が正しいことを証明したい。更に最近、HitchinによりGeneralized complex manifoldの理論が展開されている。まだ定式化の段階で具体的な結果はまだないと思われる。
|
Research Products
(1 results)