2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540096
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菊地 文雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40013734)
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Keywords | 数値解析 / 有限要素法 / 事後誤差評価 / ハイパーサークル法 / 補間誤差定数 / 精度保証 / 混合法 / 数値実験 |
Research Abstract |
本研究は有限要素解の事後誤差評価手法に関するものだが,前年度の成果も踏まえ,本年度は下記のような成果や新たな知見を得た。 1.ハイパーサークル法に基づく事後誤差評価手法の研究:ポアッソン方程式の境界値問題について、表記の事後評価手法の解析、混合法や関連手法の開発、数値実験による検討と検証を実施し、国際学術雑誌に投稿し掲載可となった。この手法は必要な正定数が不要あるいは少ないという特長を持つが、文献調査での予測どおり、適用範囲は限定されることが再確認された。その点に配意しつつ、さらに板曲げ問題などでの可能性を検討中である。 2.誤差定数の値の評価:一般に事前誤差評価式でも事後誤差評価式でも、要素寸法や解あるいはデータの関数のノルムまたはセミノルムのほかに、各種の正定数が現れる。従来は具体的値の評価が困難だったこの種の定数につき、事後評価や精度保証の精密化に寄与すべく、できるだけ良い精度で値を評価する研究を実施している。1次要素に対する成果の一部は英文学術誌に発表された。さらに,国内学会と国際会議で発表し,論文を投稿中である。 3.板曲げ要素の考察:板曲げ要素の開発や精度解析は実用と理論の双方で重要である。特に、せん断変形の近似関数の選び方、計算法は切実である。今後の事後評価手法の開発の基礎とすべく,混合法としての理論解析や典型的例題による数値実験により問題点を探っている。成果の一部は昨年度に国際誌に公表されたが、さちに国内学会、国際会議などでの発表と論文を準備中である。 4.電磁場要素の考察:電磁場問題では、辺要素など特殊なベクトル要素が用いられるが、その誤差挙動については未知の点も多い。理論解析と数値実験を通し問題点を明らかにし、要素の開発、改良に寄与し、誤差評価手法の確立を目指す。成果の一部は国内外の会議で公表し、外国研究者との共著論文が国際誌に発表された。
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