2005 Fiscal Year Annual Research Report
熱方程式にかかわる逆問題の確率制御理論に基づく研究
Project/Area Number |
16540100
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
土谷 正明 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (50016101)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤崎 正敏 兵庫県立大学, 経営学部, 教授 (20047492)
勧甚 裕一 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (50091674)
河上 肇 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (20240781)
藤崎 礼志 金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (80304757)
|
Keywords | 熱方程式 / 逆問題 / 確率制御 / ジャンプ過程 / チェザロ作用素 / 離散化マルコフ変換 / 超離散力学系 |
Research Abstract |
熱方程式にかかわる逆問題として領域形状の推定および拡散係数の推定問題を扱った.前者は領域の変換を通じて領域の形状を表す関数が係数やデータの中に取り込まれ,それを推定することになり後者と同種の問題とみなすことができる.前者の問題については解析的な方法を主に検討し結果を得た.領域の形状や境界の滑らかさおよび方程式の形のいずれにおいても従来の研究で扱われていたものをかなり一般化した.特に変形面の形状を与える関数についてはリプシッツ連続性のみを仮定し,しかも時間的な変動を許した場合をも扱って,形状の推定に関する新たな方法を提案し,計算上での実効性ならびにその理論的な根拠および安定性も示した.これらの成果は2006年7月の北大での逆問題の国際研究集会で公表の予定である. また係数推定の確率制御論的な考察をする際には観測場所の局所時間をもとにしたランニングコストを使う必要があるが,これは対応するハミルトン・ヤコービ・ベルマン方程式のソース項に相当するところに局所時間の台にマスをもつデルタ関数が現れる特異なものであることを導いた. さらに確率制御理論の立場から関連する資源消費に関する連続時間のジャンプ過程を考察し,対応する最適制御問題を定式化して適当な仮定のもとで具体的な最適制御変数を求め公表した. 研究課題を考察するために必要な直交関数系については,ハンケル変換に関する移植作用素がハーディー空間において有界であることを既に示しているが,更にそれを利用して,一般化したチェザロ作用素の有界性を導いた. また研究課題を実際的な局面に応用する際に数値計算が必要になる.その際に必要になる乱数に関連して,離散化されたマルコフ変換における超離散力学系の例を構成し公表した,
|
Research Products
(6 results)