Research Abstract |
生分解に関しては、すでに提案されている,ポリエチレン生分解モデルから生じる逆問題の数値解法を汎用exogenousタイプ生分解モデルに拡張し、実験結果を適用した数値計算を実施し,更に,逆問題の数値解を検証するための数値シミュレーションも行うことを目標とした。また,すでに提案されている,ポリビニールアルコール酵素分解モデルから生じる逆問題の数値解法を汎用endogenousタイプ生分解モデルに拡張し,実験結果を適用した逆問題の数値計算を実施し,その数値解を検証するための数値シミュレーションも行うことを目標とした。管路非定常流に関しては,乱流効果を効果に入れた液体流モデル,ボイド率が大きい場合も有効な気液2相流モデルおよび液体流と気液2相流のインターフェースのモデルを提案するための,文献調査,資料収集を実施し,調査結果を基に各モデルの検討を行い,更に,各モデルを数値的に解析するための計算方法も検討することを目標とした。 Numerical simulation of microbial depolymerization process of exogenous type(2004年10月提出,2005年10月受理)では,実験データを解析に導入した微生物によるexogenousタイプ解重合プロセスの研究結果が示された。exogenousタイプ解重合プロセスの数学モデルが,それを解析するための数値テクニックとともに記述された。ポリエチレングリコールが微生物コンソーシアムE1により分解されたときの初期重量分布と分解後の重量分布が適用され,酸化率を求めるための逆問題と重量分布の遷移をシミュレートするための初期値問題が数値的に解かれた結果が示された。 Mathematical modelling and computational analysis for enzymatic degradation of xenobiotic polymers(2004年10月提出,2005年12月受理)では人造ポリマーの酵素分解の数学的研究の結果が示された。数学モデルとして,重量分布の遷移を支配する2階線形双曲型偏微分方程式が導かれた。初期重量分布と最後の重量分布が与えられたときの分解率を求めるための問題が定式化された。この問題が局所的な解を有するための必要十分条件が確立された。また解析に基づく数値的手法が示され,ポリビニールアルコールの初期重量分布と最後の重量分布を適用した数値結果が提示された。 EUROPOLYMER CONFERENCE 2005 (EUPOC2005) (Palazzo Feltrinelli, Gargnano, Lake Garda, Italy, 2005年5月)では人造ポリマーの生分解に関する数学モデルと数値結果についてポスター発表を行った(M.Watanabe, F.Kawai, Mathematical study on biodegradation of xenobiotic polymers with experimental data)。The 7^<th> Biennial Engineering Mathematics and Applications Conference (EMAC2005)(RMIT University, Swanston Street, Melbourne, 2005年9月)ではexogenousタイプ生分解の数学的研究に関する口頭発表を行った(Masaji Watanabe and Fusako Kawai, Mathematical study of the biodegradation of xenobiotic polymers with experimental data introduced into analysis)。
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