2005 Fiscal Year Annual Research Report
一階の構造のgeneric自己同型写像の研究とその代数学への応用
Project/Area Number |
16540117
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
桔梗 宏孝 神戸大学, 工学部, 教授 (80204824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板井 昌典 東海大学, 理学部, 教授 (80266361)
渡邊 純三 東海大学, 理学部, 教授 (40022727)
坪井 明人 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (30180045)
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Keywords | generic構造 / 局所次元 / generic自己同型 / 融合性 |
Research Abstract |
1.generic構成法でできるgeneric構造の自己同型写像の研究の過程で次の結果を得た。 有限種類の関係だけを言語にもつ有限構造に対し、実数値をもつ線形な局所次元が与えられているとする。 空集合が閉になるような有限部分構造全体のクラスKについて、generic構造の初等理論が構造Mに関する次の2種類の公理群で公理化されることがわかった。 公理1.Mの有限部分構造はすべてKの要素である。 公理2.Kの要素A⊂Bについて、AがBで閉ならばAのMへの埋め込みはBのMへの埋め込みに拡大できる。 また、Kは上に述べたクラスのある種の部分クラスでもよく、その可能性は連続体濃度ある。Peatfield, ZilberによるAnalytic Zariski geometryで使われたgeneric構造はこのタイプの公理系をもつ。 2.板井・若井の構成したquasi-minimal構造はある無限次元有理数係数ベクトル空間でシフト関数を考えたもので、その初等理論の公理系も具体的に与えていた。有理数係数ベクトル空間の理論のgeneric自己同型写像を考えると、そのクラスは初等クラスになっており、公理は、新しく加わる関数が同型写像であるということを除くと、板井・若井の与えた公理系と同じになることがわかった。体の場合、generic自己同型のクラスの初等的な公理系があるが、2つの可換なgeneric自己同型のクラスは初等的でない。ベクトル空間の場合、2つの可換なgeneric自己同型のクラスが初等的かどうかは興味ある問題である。
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Research Products
(3 results)