2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540131
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
伊藤 聡 統計数理研究所, 統計計算開発センター, 助教授 (50232442)
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Keywords | ロバスト最適化 / min-max問題 / 切除平面法 / 非線形計画 / 半無限計画 / 無限計画 / 微分不可能最適化 / 大域的最適化 |
Research Abstract |
本研究は,ロバスト最適化問題に対する最適性条件の解析および双対理論の構築,またこれらの理論的解析に基づいた数値解法の開発を目的とする。対象とするロバスト最適化問題は,不確定要因であるパラメータγに対して,一般的に min__x max__<γ∈Γ> f(x,γ) subejct to g(x,γ)【less than or equal】0 ∀γ∈Γ のようなmin-max問題として表現される。Γはモデルの不確定性を表わすデータ集合である。本年度は,このような一般形に対して切除平面法に基づく数値解法を考察した。Γをその有限部分集合Γ_kで近似することにより,ロバスト最適化問題は非線形あるいは半無限計画問題に緩和される。切除平面法では,各反復においてこの緩和問題の最適解x_kおよび最適目的関数値t_k:=max__<γ∈Γ>_k f(x_k,γ)を求める。最も単純なプロトタイプでは,最大侵害量 δ(x_k):=max{max__<γ∈Γ>{f(x_k,γ)-t_k},max__<γ∈Γ> g(x_k,γ)} を計算し,δ(x_k)が非正ならx_kをロバスト最適化問題の最適解として終了,さもなければ右辺の(大域的)最大値を与えるγ^^-∈Γを求め,Γ__<k+1>:=Γ_k∪{γ^^-}として次の反復に移る。このような切除平面法に対して,本研究では,各反復において緩和問題を近似的に解き,最大侵害量の計算における大域的最大化を近似的に行ない,さらにΓ_kの要素数が増大し過ぎることを防止する機構を組み込むことにより,全体として大域的収束性を持ちかつすぐれた局所収束性を合わせ持つ実用的な算法を開発した。
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Research Products
(4 results)