2006 Fiscal Year Annual Research Report
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16540131
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
伊藤 聡 統計数理研究所, 数理・推論研究系, 助教授 (50232442)
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Keywords | ロバスト最適化 / min-max問題 / 切除平面法 / 静電容量問題 / 測度空間における最適化 / ロバスト線形計画 / 国際情報交換 / 中国 |
Research Abstract |
本研究は,ロバスト最適化問題に対する最適性条件の解析および双対理論の構築,またこれらの理論的解析に基づいた数値解法の開発を目的としている。対象となるロバスト最適化問題は,不確定な要因をパラメータとして内包するmin-max問題として表現される。 一般に、反復近似解法である緩和法は、各反復における目的関数値が単調非減少あるいは非増加であるなど、単調性を共通した特徴として持っている。本年度は、特に、制約条件だけでなく決定変数をも緩和する、言わば双方向の(このために必ずしも単調性を持たない)切除平面法について考察し、測度空間上で定義された線形および2次計画問題に対し最適解への大域的収束性を示した。また、海外共同研究者であるS.-Y.Wu教授(台湾・国立成功大学)とともに、同算法の近似的な実装について検討し、各反復における緩和問題の低次元化等、局所収束性の点においてもすぐれた算法への改良を行った。双方向性の切除平面法という概念は本研究で初めて提案されるものであり、従来の単方向性の切除平面法と比較して、本手法は主双対切除平面法とも呼べるものである。また、緩和問題の対を近似的に解く上で主双対内点法との相性が良いことも、その特徴として挙げられる。 本年度の研究結果については,今年度中に1編を会議録に発表し,また昨年度の成果を含めて2編を現在学術雑誌に投稿中である。また1件の口頭発表を行なった。
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Research Products
(1 results)