2004 Fiscal Year Annual Research Report
偏微分方程式とトモグラフィの超局所解析的・函数解析的・数値解析的研究
Project/Area Number |
16540140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
金子 晃 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (30011654)
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Keywords | トモグラフ / スイッチンググラフ / 熱方程式 / 解の爆発 / 電子透かし / 画像修復 |
Research Abstract |
リードソロモン符号や鈴木素子氏が発見した最大曲線上の代数幾何符号をペリカーン-三浦による理論に基づき実装したものの画像への埋め込みを画像修復や電子透かしへ応用できる形にして発表した.特に,画像の下位2ビットに冗長ビットデータを埋め込むという新しい組み込み法を発見し,自動修復機能を持つ画像の概念を提供した.現在,更に長い符号を用いて実用的なプロトコルを開発中である.昨年発表したメンタルポーカーなどの暗号プロトコルに用いられた可換暗号系の改良版としてベクトル型エルガマル暗号を提案し,その安全性と実用性を論じたものを発表した.非線型熱方程式に対する新しい非線型項としてログ型のものを提案し,従来の冪型非線型項では区別できなかった漸近的半柱状領域の開きの違いを,ログ型の爆発臨界指数により識別する研究がほぼ完成し,近々論文として発表できる予定である,少量データトモグラフィの問題として,2方向投影データからの原画像再構成問題に,再構成像全体の成す集合の構造を調べると言う新しい研究方法を提案し,スイッチンググラフという新しい表現法を導入してグラフとの興味深い関係をいろいろ見出した.この成果は6月にニューヨークで行われる離散トモグラフィのシンポジウムで発表予定である.シュワルツやコロンボがディストリビューションに対して行った積の理論を拡張し,佐藤超函数の空間における積の可能性を調べる研究を始め,成果を4月にフランスのアンティーユ・ギアナ大学で行われるシンポジウムで発表する予定である.
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Research Products
(3 results)