2004 Fiscal Year Annual Research Report
双曲的距離に重点を置いたリーマン面の等角的埋め込みと粘性流を含めた流体力学の研究
Project/Area Number |
16540157
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
柴 雅和 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70025469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 雅明 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10116535)
伊藤 浩行 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60232469)
鄭 容武 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20314734)
増本 誠 山口大学, 理学部, 教授 (50173761)
山田 陽 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60126331)
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Keywords | リーマン面 / 等角的埋め込み / 双曲的距離 / 粘性流 |
Research Abstract |
この課題の初年度として計画されたものの遂行を目指したことはもちろんであるが,代表者がこれまでに蓄積してきた結果---とくにリーマン面の等角的埋め込みとその周辺話題に関する結果---に他分野からの支援を得て肉付けと発展の材料とすることは継続的に続けてきた.代数幾何学・力学系・数値解析・電磁気学などからの知識と技法の吸収がこれに当たる.これらの知見が本格的に活用されるにはもう少し時間を要する. もっと積極的かつ生産的に,リーマン面の等角写像,とく双曲的距離や双曲的構造の研究,粘性流の考察とリーマン面の等角的埋め込みとの関係の研究,などについてはいつそう多くの力を注いだ.前者については,分担者の一人との共同研究においてcircularizable domainsの概念を得た.この概念がきわめて自然なものであり,リーマンの写像定理の延長線上にあってかつ不連続郡の基本領域を構成する新たな方法に際しても重要な役割を果たすことを示した.また,後者に関しては,米国において6月に開催された非線形解析学者の国際研究会議においてオーガナイズドセッションを組織し,分担者の一部ともども研究連絡を行い,さらには粘性流の研究者も招いて討論の機会をもった.今後の研究に有用な知見を得たが,これと平行してごく最近になって管内の粘性流がリーマン面の双曲的な構造などと関連を持つことを示唆する考察にたどり着いた.これは今後2年間の研究のよい足がかりとなることが期待される.
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Research Products
(6 results)