2006 Fiscal Year Annual Research Report
非可換調和解析における実ハーディ空間の新たな展開-表現論・実解析・確率解析の融合
Project/Area Number |
16540168
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
河添 健 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (90152959)
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Keywords | 半単純リー群 / ハーディ空間 / H^1有界性 / 補間法 / 不確定性原理 / SU(1,1) |
Research Abstract |
主に次の2つのテーマについて研究を行った 1)ハーディ空間の特徴づけ:昨年までの研究で最大関数によって定義ざれる実ハーディ空間H^1(G//K)はアトム分解とアーベル変換を用いて定義される空間の共通部分として特徴付けられることは分かっていた。今回、アーベル変換のみを用いて特徴付けることに成功した。具体的にはF=W_t(f)をアーベル変換としたとき、FがII^1(G//K)の要素となる必要十分条件はヽ各0≦γ≦2α+1に対して、FがR上のW_r-重み付きハーディ空間H^1_γ(R)に入ることであることが分かった。この結果により、Littlewood-Paleyのg-作用素がH^1(G//K)からL^1(G//K)への有界作用素であることが示された。従来のH^1有界性はH^1(G//K)の部分空間W^<-1>(Mr(H^1R))からの有界性であったので、よりよい結果に拡張することができた。LusinのArea関数Sに関しては、未だに若干の修正が必要で、Sの定義積分を2領域に分けることが必要である。このとき1領域では1以上の関数を掛けることができ、他領域では1以下の関数を掛けることが要求される。この修正S関数に関してH^1有界性が得られた。 現在、上述の特徴付けにより、H^1間法が得られるのではないかと検討中である。 2)フーリエ・ヤコビ変換における不確定性原理を詳しく調べた。不確定性原理は半眼純リー群にもすでに拡張されているが、等号条件が不明である。そこで今回は、ユークリッド空間のときの証明を用いる形で拡張を考えてみた。その結果、等号条件は復活する。さらに等号を実現する関数は指数減少であり、ユークリッド空間の時のような熱核の減少度はもたない。また離散系列に関する配慮が必要で、不確定性原理を述べるのは、連続および離散部の集中に対する条件が必要となることが分かった。とくにSU(1、1)上で詳細に調べた結果、それらの条件はK型に対して一様でなく、不確定性原理が成立するためには、大きなK型に対しては、より強い条件が必要となることが分かった。現在、これらの結果をhyper群に拡張することを試み
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Research Products
(1 results)