2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540185
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鵜飼 正二 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30047170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 紀雄 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80205575)
谷 温之 学校法人慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (90118969)
松村 昭孝 国立大学法人大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60115938)
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Keywords | Boltzmann方程式 / 半無限空間境界値問題 / 境界層 / 漸近安定性 / ポテンシャル場 / Macro-Micro分解 / エネルギー評価 / 周期解 |
Research Abstract |
非線形境界層解の漸近安定性についての研究: これまで、海外共同研究者であるCity University of Hong KongのTong Yan教授とShih-Hsien Yu助教授と、非線形Boltzmann方程式の半無限空間境界値問題の研究を行ってきた。今回、マッハ数が-1以下の場合、その定常解が指数的に漸近安定性であることを証明した。線形化作用素がcoercive性を持つような関数空間をうまく見つけることができたことが証明につながった。学術雑誌"Communications in Mathematical Physics"に掲載された。 ポテンシャル場のあるBoltzmann方程式の時間大域解の存在定理: 海外共同研究者であるCity University of Hong KongのTong Yank教授とChinese Academy of Sciences, Wuhan Institute of Physics and MathematicsのHuijiang Zhao研究員と、外場のあるBoltzmann方程式の研究を開始した。まず、解のアプリオリ評価を求めるため、マクロ-ミクロ分解により方程式を巨視的部分である圧縮性ナヴィェーストークス部分とその残差方程式である気体動力学的方程式に分解し、前者のノルム評価をH定理とエネルギー法により、後者のそれを微視的H定理を一般化したものにより、行った。さらに、このアプリオリ評価に適合した、L^2空間における時間的局所解の構成wに成功し、この両者より、解の時間的大域解の存在を証明した。この結果は、平成16年7月京都大学数理解析研究所の研究集会「流体と気体の数学解析」にて発表し、また、学術雑誌"Analysis and Applications"に掲載予定である。 時間的周期解の存在定理: 時間的に周期的な外部源項を持つBoltzmann方程式が外部項と同じ周期を持つ周期解の存在を証明した。線形化作用素の早い減衰評価を利用し、問題を不動点定理に帰着できることが証明の鍵である。周期解についての初めての結果であり、学術雑誌"Discrete and Continuous Dynamical Systems"に掲載予定である。
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Research Products
(6 results)