2005 Fiscal Year Annual Research Report
ミニマイジング・ムーブメント理論の視点からの発展方程式の研究
Project/Area Number |
16540186
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
菊地 光嗣 静岡大学, 工学部, 教授 (50195202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 扇丈 静岡大学, 工学部, 助教授 (50273165)
星賀 彰 静岡大学, 工学部, 助教授 (60261400)
足達 慎二 静岡大学, 工学部, 助教授 (40339685)
中島 徹 静岡大学, 工学部, 助教授 (50362182)
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Keywords | ミニマイジング・ムーブメント / 非線形偏微分方程式 / 発展方程式 / 幾何学的測度論 / 変分問題 |
Research Abstract |
今年度も第1年目から継続して幾何学的測度論と非線形双曲型方程式の研究を中心に解析学の最新の情報を収集する活動を行った。研究代表者菊地は岡山大学において開催された日本数学会秋季分科会に参加し久保英夫大阪大学助教授ら各参加者と研究連絡を行った。そのほかにも京都大学などを訪問し解析学関係の研究者と研究連絡を行った。また,当初計画に従い数理物理学および幾何学の研究の最新の情報を収集するため菊地は愛媛大学で開催された松山解析セミナーに参加し愛媛大学門脇光輝助教授や講演者の東北大学浦川肇教授らと研究連絡を行った。分担者中島には名古屋大学等を訪問してもらい関係する研究者と研究連絡を行ってもらった。また,北海道大学山内氏,首都大学渡辺氏ら若手研究者に静岡大学を訪問していただき最新の研究について研究連絡および討論を行った。 今年度は非線形双曲型方程式に対するミニマイジング・ムーブメントの理論と古くから知られている吉田近似との関係について興味深い事実を発見した。両者は同値ではないかという観測がなされていたが,研究代表者菊地が具体例を挙げて両者は全然別物であるということを指摘した。さらにその例ではミニマイジング・ムーブメントがエネルギー保存則を満たさないという例にもなっており,本件の研究目的のひとつである2階準線形双曲型方程式に対するミニマイジング・ムーブメントの研究のうちの「ミニマイジング・ムーブメントの存在と解がエネルギー保存則を満たすこととの関係」についてやや否定的結果ではあるが結論を与えたことになる。この結果は龍谷大学における研究集会「数理科学セミナー」において報告した。
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Research Products
(5 results)