2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540262
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
糸山 浩 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30243158)
|
Keywords | partial SUSY breaking / integrable system / Seiberg-Witten curve / Nambu-Goldstone fermion / prepotential / Whitham hierarchy / orientifolding / USp matrix model |
Research Abstract |
平成17年度は前年度の大きな成果であるところの超対称性の部分的破れを起こす模型の構成、縮退した真空達の同定及び質量公式の導出等の研究を、藤原・阪口と協力してさらに推し進めた。Harmonic Superspaceを使用するideaを推し進め、明白な形でN=2の超対称性をLagrangianが持っていることを証明し、同時に従来困難とされていた物質場が入っている場合への上記の模型の拡張に成功した。これら2つの論文の結果を、夏にDurhamで行なわれたSUSY2005で講演した。 超対称性の部分的破れはrigitな対称性のみならず、localな対称性の場合にも極めて重要である。大学院生・丸吉の修士論文の指導として、超対称性を部分的に破るU(N) gauged N=2 supergravityの模型を考察し、質量公式、破れた真空上のpotentialのsuperpotentialによる記述に成功した。3月にこの結果を論文としてまとめた。このsuper-gravityの模型はU(1)×U(1)のHiggs相にあるためrigidな模型への直接的な極限操作は可能ではないが、散乱振幅に対するequivalence theoremを確認することにより、この2つの模型の関係づけが可能になると考えられる。 Yang-Mills型の作用の0次元reductionの1つであるUSp行列模型ではMoore-Nekrasov-Shatashviliの仕事を参考に、path integralが厳密に遂行できると考えられる。まず、夏に前年度に吉岡と行なった仕事を発展させ、orienti-foldingとZ_3 orbifoldingを課した後に、この模型に8個あるいは4個のsupersymmetryが生き残る配位を全て尽くした。この結果はPhys.Rev.Dに出版されている。今年度後半は木原、吉岡と協力して、USp行列模型の分配関数の厳密決定に取組み、その計算が進行中である。 Fermionic lightcone gaugeでのGreen Schwarz superstringの量子化については理解が深まったが著しい結果を出すには至らなかった。 最近、2次元Yang-Millsを格子化し、変形したunitary行列模型を太田_和、大田_武と考察している。この模型がperiodic Toda chainを経由して、Seiberg-Witten curveの体系的な導出方法を与えているというのが我々の予想である。 Prepotentialの理論とN=2超対称性の部分的破れのここ4年間の成果を中心に、大阪市大で11回にわたって、東工大で3日間にわたって講義を行ないlecture noteにまとめた。
|
Research Products
(3 results)