2005 Fiscal Year Annual Research Report
現実的なSO(10)大統一理論の構成とそれによるクォーク・レプトンの現象論の解析
Project/Area Number |
16540269
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
福山 武志 立命館大学, 理工学部, 教授 (40167622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 宣親 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (40360333)
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Keywords | SO(10) / GUT / lepton flavour violation / Bose Einstein Condensate / Dark matter / Dark energy / WMAP |
Research Abstract |
この科研費も2年目を迎えました。一年目、研究分担者、海外研究協力者との共同研究がすばらしい機能を発揮していわゆる(renormalizable) minimal SUSY SO(10) GUT(以下minimal SO(10) GUTと略)の3部作をだすことができました。これらは、我々の創出した模型として、世界的に知られています。ニュートリノ実験とのデータfitting、Higgsのsuperpotentialの導出とその標準模型への対称性の破れのCG係数の計算、より包括的なSO(10) GUTの群論的考察、LFV,陽子崩壊などへの応用など、すべてわれわれが、MohapatraやSenjanovicなど世界の他の大グループに先駆けて行っています。 これは、SO(10) GUTでのもっともpredictiveな模型として世界の評価を受けるとともに、同様の研究で、常に世界の先端をなすものと自負しています。わが国では、minimal SO(10)模型として、Rabby達を代表される、nonrenormalizableな模型が、より流通しています。それぞれに一長一短があります。 17年度は、この実績の更なる展開として我々の模型に基づいてSemileptonic LFVの包括的な理論を完成させました([Lepton Flavour Violating…])。これは、前年度の18th International Workshop on Tau Lepton Physics(Tau 04),Nara, Japan, 14-17 Sep 2004の招待講演を補完したものである。この論文は、これまでのleptonicなフレーバーの破れをsemileptoniなケースに拡張したものであり、単に既存の理論に我々の模型を適用したのでなく、semileptoniなLFVの理論そのものをも展開したのである。[Perturbative...]では、minimal SO(10)GUTの唯一の弱点(というか今後の克服点)である、GUTからプランクエネルギーまでの摂動可能な理論としてSO(10)の立場から考えたものである。更に今年の研究の特徴は、宇宙論的な展開を図ったことです。まず、minimal SO(10 GUTの枠内で論じたものとして[axion and right-handed....]では、strong CPの破れのエネルギースケールとSO(10)でのB-Lの破れのオーダーがほぼ等しいことに着目して、SO(10)から(10,1,3)に破れる位相としてaxionを同定し、axionの質量として、7.5x10^<[-5]>[eV]を得た。同じminimal SO(10)GUTから出発しても、Seesawのタイプによって、予言は変わってきます。[Non-thermal.....]では、Gravitino問題に抵触しないnonthermal leptogenesisでは、type Iは矛盾がないが、type IIでは、矛盾が起こることを示した。[Relativistic Gross-Pitaevskii equation....]では、引力を持っているphi^4の自己相互作用をもったスカラー場のラグランジアンから出発して、それのボーズ・アインシュタイン凝縮としてダークエネルギーを考えました。そうしてなぜ現在ダークエネルギーとダークマターの質量密度が同オーダーであるかを明らかにした。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] PERTURBATIVE SO(10) GRAND UNIFICATION.2005
Author(s)
Darwin Chang (Taiwan, Natl.Tsing Hua U.& NCTS, Hsinchu), Takeshi Fukuyama (Ritsumeikan U.), Yong-Yeon Keum (NCTS, Hsinchu & Taiwan, Inst.Phys.), Tatsuru Kikuchi (Ritsumeikan U.), Nobuchika Okada (KEK, Tsukuba)
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Journal Title
Phys.Rev. D71
Pages: 095002-095014