• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2004 Fiscal Year Annual Research Report

カーボンナノチューブを用いた1/fゆらぎの発生機構解明

Research Project

Project/Area Number 16540336
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

赤羽 秀郎  茨城大学, 工学部, 助教授 (50192886)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山田 光宏  茨城大学, 工学部, 講師 (10272113)
Keywords1 / fゆらぎ / カーボンナノチューブ / 格子振動 / 非線形 / フォノンモード / 相互作用 / 自由度 / 散乱確率
Research Abstract

本研では1/fゆらぎの発生機構を解明するため、実験としてカーボンナノチューブを試料とし、その電気抵抗のゆらぎの測定と解析を行うとともに、シミュレーションとして複数の自由度を持つ1次元鎖状原子系による電子の散乱確率のゆらぎの計算を行った。実験で使用したカーボンナノチューブは多層構造のものである。粉末状のカーボンナノチューブをガラスキャピラーに充填し、その両端に電極を設置して抵抗を構成した。このような抵抗体をブリッジの一部として、そのゆらぎの測定を室温から50Kの温度環境下で行った。その結果、以下のことがわかった。1)抵抗値そのものは温度の低下によって増大する。2)抵抗値のゆらぎは1/f型であり、温度を下げるに従って200Kまではその大きさが減少する。3)200K以下ではゆらぎのスペクトル形状が1/f型ではなく、より傾きの大きいものとなる。
一般に抵抗そのものの値が大きくなるとそれに伴ってゆらぎも増大するが、本実験ではその逆の現象を示している。その理由としては温度低下にともなう格子振動の非線形成分の減少によってフォノンモード間の相互作用が減少し、エネルギーのやり取りが少なくなったことが考えられる。スペクトル形状が低温で1/f型でなくなったこともフォノンモード間の相互作用の減少に起因することが考えられ、1/fゆらぎの発生がフォノンモード間の相互作用に起因していることが推測された。
また、シミュレーションでは1次元的な鎖状の原子配列でありながら鎖の軸方向以外の運動自由度を持つ系における電子の散乱確率が1/f型でゆらぐことが示され、多くのフォノンモード間の相互作用が1/fゆらぎの発生に関係することが示された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Fluctuation of the scattering probability in one-dimensional linear chain which has the plural degrees of freedom2005

    • Author(s)
      Hideo Akabane, Masahiro Agu
    • Journal Title

      18th International Conference on Noise and Fluctuations 18

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi