2004 Fiscal Year Annual Research Report
つららの表面波形成機構の解明と鍾乳石形成過程への応用
Project/Area Number |
16540349
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
小川 直久 北海道工業大学, 総合教育研究部, 助教授 (40364244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 善純 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20113623)
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Keywords | 表面不安定 / 表面張力 / 双極子相互作用 |
Research Abstract |
ツララの表面不安定性理論の研究において最大の問題点は、表面張力である。 表面張力はツララ表面を流れる水膜の厚さに変化をもたらし、不安定性を引き起こすが、その不安定性は短波長でも抑えることができず、このために実験で観測される波長を理論的に得ることができない。 以前の理論では、不安定性をラプラス場に、安定性を流体に求めたが、表面張力のもたらす不安定性は予想以上に大きく、短波長での安定性を維持できないことがわかった。この短波長で安定性をもたらす因子を仮定して、モデルを作るといった理論的作業を繰り返している。 一方で、水の表面張力の静的、および動的な性質を研究することにした。 水の表面張力の値は未だに理論的に得られていない。その理由は水が非常に強い双極性液体であることに由来しており、その強さゆえに、通常の双極子・双極子相互作用を近似する方法が用いられない。 このために統計力学において新しい近似方法を開発し、水のダイナミカルな表面張力を求めることに成功し、現在レフェリーとやり取りの最中にある。 実験研究については、昨年夏からの実験装置の開発改良、および、この3月に現実のツララ表面のその場観察を行ってきたが、特に新しく理論を発展させる材料は今のところ得られていない。 この間の研究に関する論文は雑誌にはまだ発表されていないが、研究会と学会での発表を行った。 1)日本結晶成長学会 2004年8月 2)北海道大学 低温科学研究所 研究会 2005年2月
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