2005 Fiscal Year Annual Research Report
つららの表面波形成機構の解明と鍾乳石形成過程への応用
Project/Area Number |
16540349
|
Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
小川 直久 北海道工業大学, 総合教育研究部, 助教授 (40364244)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 義純 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20113623)
|
Keywords | 表面不安定性 / 表面張力 / つらら / 曲率 |
Research Abstract |
理論面において大きな進展は見られない。問題はやはり表面張力であり、ツララ表面を流れる水膜の厚さに変化をもたらし、不安定性を引き起こすが、表面張力のもたらす不安定性は予想以上に大きく、短波長での安定性を維持できないことがわかる。 実験研究については、実験室内でのつららの観測実験のデータを蓄積しつつある。 これによって波長1cmの初期の揺らぎは、垂れ落ちる水滴の大きさ(水の毛管長×3〜1cm)によるものであることが確認された。この揺らぎの大きさは予想以上に目に見えるほど大きく、このような大きな揺らぎが、側面を流れる水によって整形作用を受けて比較的綺麗な波模様になる理論の構築は困難が予想される。 この困難の解決と、つらら先端部位の水滴と氷の成長に関するシミュレーションを考えている。 一方で、この2月に大滝村の洞窟に調査に入って、つららと似ているが、上から滴り落ちる水が下で凍り、上に向かって伸びる氷旬の観測を行った。この氷旬についても表面波が観測されるが、こちらはその波長が太さと相関があって、きわめて興味深い。 この間の研究に関する論文は雑誌にはまだ発表されていないが、研究の枝葉に相当する部分について、研究会と雑誌での発表を行っている。 表面張力について 1)マイクログラビティー応用学会 2005年11月 曲率について 2)北海道工業大学 紀要 2006年3月 3)Possible use of Gaussian curvature for the 3D segmentation of snow grains from microtomographic data (11^<th> International Conference on the Physics and Chemistry of Ice)
|