2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540382
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Research Institution | Shumei University |
Principal Investigator |
榎森 啓元 秀明大学, 総合経営学部, 准教授 (30262257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 清 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (10025455)
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Keywords | 原始惑星 / 巨大衝突 / 惑星集積過程 / 月の起源 |
Research Abstract |
研究の目的 本研究の目的は、月程度の質量を持つ原始惑星同士の衝突による質量と角運動量の再分布を数値計算により再現し、惑星集積過程後期の惑星の成長と自転の様子を理解することにある。 今年度の研究目的 惑星集積後期過程では、大きく成長した原始惑星と未だ成長していない微惑星の衝突、また原始惑星同士の衝突など衝突天体の質量比に広い幅がある。衝突天体の質量比を変えて衝突の状況を再現し、質量の再分配を明らかにすることが今年度の最重要な目的である。 今年度の研究実績 質量比に関して、標的となる原始惑星の0.03から同じ質量まで、対数的に変化させた13通りの質量比に関して数値計算を系統的に行った。それぞれの質量比の衝突にっいて、原始惑星を双曲線軌道で入射させ、再接近距離を半径和のゼロ倍から2倍まで1/2倍間隔で計算を行い、質量の再分配に関する結果を得た。 衝突直後に中心原始惑星に集積する質量は、衝突天体の質量比が1に接近するほど、急速に大きくなることが分かった。再接近距離が1倍の半径和の場合は、質量比が0.1の場合はこの割合が0.1、すなわち衝突天体の質量の10分の1が中心の原始惑星に集積するに過ぎないが、質量比が1になると衝突天体の質量の7割が衝突直後に中心原始惑星に集積した。この割合の増加は、質量比が1に近くなると特徴的に発達する非軸対称の衝突破片分布による大きな角運動量輸送の結果であることが、角運動量の再分配の解析から明らかとなった。
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Research Products
(1 results)