2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540424
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
金松 敏也 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (90344283)
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Keywords | 親潮 / 黒潮 / 粒度変化 / 相対地球磁場強度 / 岩石磁気パラメーター |
Research Abstract |
平成16年度 既存の親潮・黒潮混合域で採取された堆積物について、近年、標準曲線が構築された相対地球磁場強度を年代軸として適応できるか検討を行った。磁性鉱物の量が多い層準は磁気的にも比較的均質な岩相であり磁性鉱物も非常に多く、相対地球磁場強度の標準曲線との比較は良い一致を示した。 得られた堆積物の年代を使い岩石磁気的手法で磁性鉱物の粒度サイズを検討した、一次オーダーでは氷期-間氷期サイクルと変動が合致しており(間氷期に大きな粒度サイズを示す)、この事は黒潮の氷期-間氷期における流路変動により堆積物の供給が変化しているかもしれない。さらに二次オーダーの磁性鉱物の粒度サイズはグリーンランド氷床コア等に見られる急激な気候変動のパターン(ダンスガード-オシュガードサイクルの)と同機している。この事は急激な気候変動に敏感に黒潮が変動していたことを示唆しており、千年スケールで黒潮の変動要因を考えるうえで重要な情報である。
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