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2005 Fiscal Year Annual Research Report

鉱物ナノ組織への超高圧流体貯蔵の研究

Research Project

Project/Area Number 16540443
Research InstitutionNational Institute for Materials Science

Principal Investigator

遊佐 斉  独立行政法人物質・材料研究機構, 物質研究所, 主幹研究員 (10343865)

Keywordsナノチューブ / ダイヤモンドアンビルセル / X線回折 / 貯蔵 / アルゴン / 熱間等方圧縮
Research Abstract

本年度は、多種にわたるナノチューブに対し、高圧熱間等方圧縮装置(HIP)を用いて、ダイヤモンドアンビルに比較して多量の試料(mg単位)について、3000気圧、800-1000℃といった条件でアルゴン流体中に10時間程度保持する実験を繰り返した。試料は、閉端型および開端型多層カーボンナノチューブ、バンドル型および非バンドル型単層カーボンナノチューブ、C60フラレン、水素およびフッ素修飾フラレンである。回収した試料について、エネルギー分散型蛍光X線検出器(EDX),電子線損失スペクトル検出器(EELS)付属の透過型電子顕微鏡装置により、詳細を分析した。以下、結果について述べる。EDXによる分析の結果、処理温度圧力では多層型ナノチューブ内部にアルゴンの検出はほとんど認められなかった。これは、グラフェンシートの入れ子構造が非常に強固であり、1000℃、3000気圧程度の条件では崩壊しないことを示している。一方、バンドル型単層カーボンナノチューブからは、かなりの量のアルゴンが検出された。さらに興味深いことに、アルゴンのEELSも収集することができた。しかしながら、バンドルの細い部分(数本以下)からはほとんど検出されなかったことから、アルゴンはチューブ内ではなくバンドルの隙間に存在すると推測される。フラレンについては、非修飾のC60には少量のアルゴンが検出されたが、修飾フラレンはアモルファス状の融解形状を示しており、かつアルゴンは検出されなかった。以上のことから、チューブもしくはケージ内部にアルゴン流体が大量に貯蔵できるという証拠はなく、バンドルされた単相ナノチューブの隙間、もしくは無定型なsp^2構造の隙間に存在することのみが確認された。これは、大量のアルゴンがナノチューブ内部に貯蔵できるとする類似の研究(Gadd et al., 1997)による結果と明らかに反する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 超高圧下でのナノチューブの研究2006

    • Author(s)
      遊佐 斉
    • Journal Title

      未来を拓く高圧力科学技術セミナーシリーズ 31

      Pages: 21-26

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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