2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波を用いた大気圧非平衡プラズマの生成およびプロセスへの応用
Project/Area Number |
16540451
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
米須 章 琉球大学, 工学部, 助教授 (90220764)
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Keywords | マイクロ波プラズマ / 大気圧非平衡プラズマ / パルス変調マイクロ波 / 表面処理 / 滅菌 / プラズマトーチ |
Research Abstract |
前年度までの研究で、大気圧非平衡プラズマ生成用のマイクロ波アンテナの最適な形状を実験的に見出した。また、マイクロ波電力をパルス変調することにより電子温度とガス温度の非平衡性をパルス周期やデューティー比により制御できることを示した。更に、実際のプロセスへの利用を考慮し、プラズマをトーチ状に生成する方法を考案した。今年度は、前年度の成果を基にトーチ状の大気圧非平衡プラズマを生成できる装置を設計・製作し、この装置を用いて以下の研究を行なった。 まず、本装置において、ガス温度および電子温度・密度とガス流量、マイクロ波電力との関係を調べ、装置の基礎特性を明らかにした。また、前年度までは、アルゴンガスのみを用いてプラズマの生成をおこなってきたが、今回は実際のプロセスなどで利用されている、窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガス等とアルゴンガスとの混合ガスを用いて大気圧力下でのプラズマの生成を試みた。その結果、各混合ガスで大気圧力下で非平衡プラズマの生成ができ、また、プラズマ中には各種のラジカルが生成されていることを確認した。これらの結果は、本装置が材料表面処理やガスの分解処理などのプロセスへ利用可能であることを示す。 更に、本装置を用いて大気圧非平衡プラズマによる殺菌を試みた。菌を塗布したプラスッチク製の試料片に、本装置で発生させたプラズマ及びラジカルを照射することにより、試料片には熱的なダメージを与えずに短時間(約3秒程度)で滅菌することが出来ることができた。
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Research Products
(3 results)