2004 Fiscal Year Annual Research Report
含ケイ素・ゲルマニムデュワーベンゼンの効率的合成と原子価異性化反応
Project/Area Number |
16550027
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
加部 義夫 神奈川大学, 理学部, 教授 (40214506)
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Keywords | 含ケイ素芳香族化合物 / 原子価異性体 / 1,4ジシラデュワーベンゼン / ジシラプリズマン |
Research Abstract |
1,4ジシラデュワーベンゼンの新規効率的合成法としてJungらの方法でテトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサジエンを合成し,次にシリル基をケイ素上に導入後,クロロシランの還元的カップリング反応により高収率で合成できることを予備的に見い出している(松本剛、加部義夫、関口章、日本化学会第84春季年会予稿集1B3-32)。初年度はケイ素上の置換基としてメチル基とフェニル基、実際には分析の容易なp-トリル基の導入を検討した。はじめて各々リチウム試薬とテトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサジエンの反応を検討したが、開環反応が起きてしまい目的のメチル化体とトリル化体をえることができなかった。そこでグリニヤール試薬との反応を検討したところ各々反応試薬の量と反応温度および溶媒を選択することで目的のメチル化置換とトリル置換の1,4-ジクロロシクロヘキサジエンの合成に成功した。来年度以降はこれらの還元的カップリングにより効率良く1,4-ジシラデュワーベンゼンを合成し、メチル置換体につては金属錯体の反応により未だ未知の含ケイ素芳香族化合物の1,4-ジシラベンゼン錯体の合成に、トリル体は光反応によりやはり未知の原子価異性体であるジシラプリズマンの合成の前駆体として利用してゆく予定である。
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Research Products
(1 results)