2005 Fiscal Year Annual Research Report
含ケイ素・ゲルマニムデュワーベンゼンの効率的合成と原子価異性化反応
Project/Area Number |
16550027
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Research Institution | Kanagawa Univerity |
Principal Investigator |
加部 義夫 神奈川大学, 理学部, 教授 (40214506)
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Keywords | 含ケイ素芳香族化合物 / 原子価異性体 / 1,4ジシラデュワーベンゼン / 1,4-ジシラベンゼン錯体 |
Research Abstract |
1,4ジシラデュワーベンゼンの新規効率的合成法としてJungらの方法でテトラクロロ-1,4-ジシラシクロヘキサジエンを合成し、次にシリル基をケイ素上に導入後、得られた1,4-ジクロロシクロヘキサジエンの還元的カップリング反応により高収率で合成できることを見い出した。その後さらにSi-Si結合への光CO挿入反応とベンズバレンへの光異性化についても明らかにし論文に報告することができた(N.Nakata, T.Oikawa, T.Matsumoto, A.Sekuguchi, Y.Kab, Organometallics, 2005,24,3368-3370)。実は金属カルボニル錯体と1,4-ジシラデュワーベンゼンから1,4--ジシラベンゼン錯体の合成を試みたところSi-Si結合への光CO挿入反応を偶然に見い出したもので、シリル基よりケイ素上により小さな置換基を導入する必要性を考慮して初年度からメチル基とp-トリル基の導入を検討してきた。本年度はメチル基の導入された1,4-ジクロロシクロヘキサジエンのKC8,LiNpやLi,Na,Kなどの種々の還元試薬による還元的カップリングにより効率良く1,4-ジシラデュワーベンゼンを合成することを検討した。その結果条件を種々検討したにもかかわらず,いずれもポリマーのみが生成してきた。この時点で還元性の高い,またはある程度の嵩高さのあるp-トリル基やチリメチルシリルメチル基の導入が考えられた。以上について日本化学会第86春季年会2006年(4F4-39,1PB-126)で発表予定である
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Research Products
(1 results)