2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子鋳型-化学発光検出を利用する分子認識センサー素子の構築
Project/Area Number |
16550081
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山田 正昭 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (10087322)
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Keywords | 化学発光 / 分子認識 / 分子鋳型 / センサー素 / 内分泌撹乱物質 |
Research Abstract |
《アミノ酸光学異性体の化学発光(CL)分子認識》 銅又はコバルトイオンにトリプトファン又はフェニルアラニン、機能性モノマーを加え3元錯体ポリマーを調製した。ポリマーを粉末化し、金属-アミノ酸錯体を除去した後、再度金属イオンを固定化することによりアミノ酸の鋳型空洞を持ったポリマーをえた。このポリマーにアミノ酸を添加した後に過酸化水素を注入し、アミノ酸のCL検出を行なった。しかし、いずれの金属イオン、アミノ酸、機能性モノマーについてもCLは検出されなかった。現在、金属イオンにアミノ酸が配位しやすい環境の構築について検討中である。 《フェノール性環境ホルモンのCL分子認識》 (1)合成ホルモンDES(ジエチルスチルベストロール)のCL特性: DESを西洋ワサビペルオキシダーゼ/過酸化水素で酸化すると極微弱なCL応答を生じるが、このCL応答特性の向上について検討し、最適化を図った。その結果、界面活性剤ミセルとして塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム、増感剤として2',7'-ジクロロフルオレセインを用いたときに良好なCL応答、再現性が得られた。最適条件においてCL応答は過酸化水素を添加してから5分後に現れるという特異なCLプロファイルを示した。DESの検量線は1×10^<-7>〜1×10^<-5>Mの範囲で良好な直線性が得られ、検出下限は5×10^<-8>Mであった。 (2)DESの分子認識場の構築: DES認識ポリマーの重合条件を検討した。その際、DESの有する二重結合が重合反応に影響を及ぼすため、二重結合が飽和したヘキセストロールを鋳型分子として用いた。機能性モノマーとして1-ビニルイミダゾール、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレートを水-メタノール溶媒(1:4)に溶解し、熱重合して合成したポリマーが最も特異的にDESを吸着(特異的吸着率30%)した。現在は、このDES認識ポリマー利用したCL計測への応用を検討中である。
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