2004 Fiscal Year Annual Research Report
棒状マクロモノマーの特異的ラジカル重合反応性に関する基礎研究
Project/Area Number |
16550105
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
川口 正剛 山形大学, 工学部, 助教授 (00204694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長井 勝利 山形大学, 工学部, 教授 (00005498)
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Keywords | 棒状高分子 / マクロモノマー / 櫛形高分子 / グラフト高分子 / ポリイソシアナート / 共重合反応性 / 光散乱 / 小角X-線散乱 |
Research Abstract |
ビニルベンジル基およびメタクリロイルオキシ基を有する有機チタン触媒(IV)を開始剤に用いたイソシアナートモノマーの配位リビング重合法によって、重合度n=1から200まで分子量分布の狭いポリヘキシルイソシアナートマクロモノマーを合成することに成功した。光散乱、極限粘度、小角X線散乱測定によって、マクロモノマーはこの重合度範囲内では棒状の形態をとっていることが明らかとなった。 合成したマクロモノマーとスチレンおよびメチルメタクリレートとのラジカル共重合を、種々のモノマー濃度、溶媒、重合温度で行い、ラジカル共重合反応性の評価を行い、マクロモノマーの重合度依存性としてまとめた。スチレンと末端にビニルベンジル基を有するマクロモノマーの相対反応性は、スチレンの反応性と大きな差異は無く、末端2重結合の反応性で決定されていることが明らかと成った。しかしながら、メタクリル酸メチルとメタクリロイルオキシ基を有するマクロモノマーとでは、マクロモノマーの相対反応性は重合度とともに大きく低下することが分かった。現在、その理由について様々な角度から検討中である。 マクロモノマーの単独重合性について、仕込みマクロモノマー濃度や開始剤濃度、溶媒の種類を変化させて、単独重合速度の評価を行った。棒状マクロモノマーはヘキサン中で十分に高い単独重合性を示し、新規な櫛形高分子を合成することに成功した。光散乱や原子間力顕微鏡測定によって、主鎖も側鎖も剛直な規則的櫛形高分子を合成できることが分かった。今後、リビングラジカル重合法を用いて様々な形状特異性高分子の合成やその溶液特性について研究を行う予定である。
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Research Products
(6 results)