2005 Fiscal Year Annual Research Report
ジアルキルアミド基を含むポリジエンを用いた高分子キラルストレイナーの創製
Project/Area Number |
16550108
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
竹中 克彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30188205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 友雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10134967)
竹下 宏樹 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80313568)
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Keywords | アニオン重合 / ラジカル重合 / ブロック共重合 / 連鎖移動 / ジフェニルメチルカリウム / N,N-ジエチル-2-メチレン-3-ブテンアミド / ミクロ構造 / N-(2-メチレン-3-ブテノイル)-2-メトキシメチルピロリジン |
Research Abstract |
1.不斉炭素を有するジアルキルアミド型モノマーの合成 前年度に引き続き、α-アミノ酸の一種であるプロリンから誘導した2級アミンを不斉源にもつN-(2-メチレン-3-ブデノイル)-2-メトキシメチルピロリジンの合成を行った。合成過程でアミノ酸のカルボキシル基を還元して生じる一級水酸基のトリメチルシリル基による保護とメチルエーテルへの誘導を行っていたが、ステップ数が多く収率も高くないため、途中段階の化合物を購入すると共に別法による合成を行い、収率を向上させることが出来た。 2.アキラルなモノマーのアニオン重合 ブロック共重合体合成の基礎データを得るため、既にラジカル重合によりポリマーを得ることに成功しているジエチルアミド型のモノマーのアニオン重合を行った。開始剤にはカリウムナフタレンおよびジフェニルメチルカリウムを用いた。昨年度までは立体障害の大きなジイソプロピル体について-78℃で重合を開始し、次いで25℃に昇温しなければポリマーは得られないと思われたが、-78℃で長時間重合させることでポリマーが得られることを見出した。重合開始後の溶液は-78℃に保つ限りほぼ無色であるが、0℃あるいは室温に昇温すると深紫色を呈する。ジフェニルメチルカリウムを開始剤にした場合、25℃で重合すると生成ポリマー中には連鎖移動により生成する開始剤断片を含まないポリマーが混入するが、温度を下げることで連鎖移動による分子量の低下を抑制できることがわかった。このことはブロック共重合体を得る上で極めて重要な知見である。生成ポリマーのミクロ構造は1,4-構造だけでなく50%程度の1,2-構造も含まれており、ラジカル重合生成物との差が顕著に表れた。
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Research Products
(4 results)