2004 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学的手法を用いる新しい単一分子電線構築法の開発
Project/Area Number |
16550123
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
坂口 浩司 静岡大学, 電子工学研究所, 助教授 (30211931)
|
Keywords | 分子電線 / 単一分子 / 自己組織化 |
Research Abstract |
1個の孤立した共役系分子を金属表面上に自己組織化し、電気化学的に単一分子で電解重合を行う新しい技術(単一分子メッキ技術)を開発した。1.(単一核分子の構築):初めに、合成した末端にチオール基を持つオリゴチオフェン分子を溶かした溶液に、アルカンチオールを表面に修飾した原子平坦な金基板を浸すことによりアルカンチオール分子中に孤立した1個のオリゴチオフェン分子を金表面に化学結合させて固定化した。2.(電気化学的単一分子電線の構築):オリゴチオフェン分子を核として固定化した基板を、分子電線の構築ユニットとなるアルキルチオフェン分子(モノマー)を溶かした電解質溶液に挿入し、パルス電位発生器とポテンショスタットを使って核分子と延長分子の両方が酸化される正電位を特定時間印加した。金基板上に結合した核分子に溶液中の延長分子が電気化学的に結合し、更に延長分子が電解重合されてモノマー分子が5,6個結合した分子ワイヤが形成されることを走査トンネル顕微鏡測定により明らかにした。他のモノマー分子、印加電位、パルス数依存性について詳しく検討した。
|
Research Products
(3 results)