2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16550131
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
山口 仁宏 近畿大学, 理工学部, 助教授 (30200637)
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Keywords | ベンゾフラン / 有機発光体 / 有機EL材料 / 分子機能 / 合成 / 発光特性 |
Research Abstract |
本研究課題では、昨年度2種類のタイプの新規含ベンゾフラン化合物(Type1:電子吸引性部分を有する化合物類(1(4-シアノフェニル基),2(ピリジル基),3(3-トリフルオロピリジル基))、Type2:ベンゼン環を中心に2方向にベンゾフラン鎖の伸長した化合物類(4(o-),5(m-),6(p-))を合成した。そして強い電子吸引性を示す4-シアノフェニル基と3-トリフルオロメチルピリジル基をもつ1と3、そしてπ共役系の拡がりの大きな4と6は、発光極大波長が450nmより長波長側にあり、量子収率も0.8より大きな値をもち、強い青色発光性を示すことを明らかにした。今年度は、昨年度得られた結果を基に強発光性π共役分子として各種分子形状(ロッド型、バナナ型、スター型)を持つオリゴアレーンエチニレン類(OAEs)を合成し、分子形状及び電子状態の変化と発光特性との関係を解明することを目的に研究を行った。その結果、ロッド型分子の側面および末端をそれぞれ電子供与基および吸引基(または逆に電子吸引基および供与基)で修飾する手法により発光特性の劇的向上に成功した。また、バナナ型ではピリジン環を含むものが、定説に反し対応するロッド型より高い発光量子収率を示すことを見出し、その理由を説明するため新しいコンセプトを提出した。更に、分子形状をスター型にすることにより世界で始めて青色最強発光体(Φ_f【approximately equal】1.0,log ε>5)の創製に成功した。また、この系は三重にメタ置換された構造であるにも拘らず、アームのπ共役系間にコア(ベンゼン環)を介したπ共役が起こることを発見した。
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Research Products
(4 results)