2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16550138
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
恩田 正雄 上智大学, 理工学部, 助教授 (30053672)
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Keywords | 化学物質管理システム / 化学系教育機関 / RFID / 環境関連法規届出書類 / ICタグ / 化学物質コード / 廃液管理 |
Research Abstract |
本年度は最小化学物質管理モデル(1研究室程度)を構築した。 1 新規物質の合成を行っている典型的な有機系研究室(教員・学生約30名)の化学物質の購入および廃棄状況を集計した。約200種類の物質を扱っており、個別の物質を追跡調査した結果、それらは使用量により2分され、溶媒系(年間1トン程度)と研究課題ごとの少量試薬(最小mgオーダー)であった。溶媒系の研究室内滞留時間は1ヶ月未満であったが、特殊試薬は平均半年間であった。本システムの中心課題は、購入試薬1本の内容を従来のビン単位でなく、使用時点での様々な方向への移動を記録することである。使用形態で2分類された書き換え可能な"帳簿"が常に現物を把握するという観点から有効であると考えた。2 ICタグの評価用キットを購入し、データ構造の設計を行った。現在は研究者(システムは個別に認識)が使用時点でPCに入力する方式である。購入時点で登録されたコード(容器単位ではない)の追跡は、使用者がそれに係ったときに入力するので、常時現物の追跡が可能である。毒劇法、消防法、PRTRなどの届出などに対応できる。(現在は一部)3 購入物質の"変化"を追跡する方式は従来のバーコードでは不可能であった。しかし今回の方式も人手入力が煩わしく、PCのキー操作回数を減らすことは次年度の課題である。身分証のIC化はその援護となる。代表者が関係している私立大学環境保全協議会化学物質適正管理部会の報告が17年夏にまとまり、本システムの多方面への展開にも参考となる。
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