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2005 Fiscal Year Annual Research Report

有機EL燐光材料の単一分子レベルでの発光研究

Research Project

Project/Area Number 16550155
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

VACHA Martin  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50361746)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 壽彌  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (90092486)
Keywords単一分子分光 / イリジウム錯体 / 励起状態寿命 / 走査型共焦点顕微鏡
Research Abstract

本研究の目的は、単一分子分光法を用いて燐光発光材料であるイリジウム錯体の光物性を1分子レベルで研究する。最初は励起状態寿命を測定するため走査型共焦点顕微鏡を作成した。光源にピコ秒レーザ、検出器にアバランシェフォトダイオードを用い、時間相関単一フォトン計数の方法による励起状態寿命を1分子レベルで測れるようになった。イリジウム錯体Ir(ppy)_3の励起状態緩和をアンサンブルレベルと単一分子レベルで調べた。アンサンブルレベルでは通常の1.1μs寿命が得られた。しかし、試料の濃度を薄くするとともに、1.1μs寿命の他3nsの短い寿命成分が表れ、1分子レベルではこの短い成分が非常に強かった。寿命の短い成分の原因を調べるため励起光の周波数依存性を測った。レーザパルスの間隔が大きくなると短い成分の割合が増えることが分かった。そのため、短い成分の原因が励起状態の吸収や誘導放出ではなく、基底状態からの吸収過程である。励起光の強度依存性から、短い成分が二次関数的に増え、長い成分が一次関数的に増えることが分かった。従って、短い成分の原因が二光子吸収の可能性が高い。それを確認するために、一光子励起と二光子励起の単一分子イメージングを行った。488nmの励起光を用い、発光を370と450nmの間で検出したときの1分子イメージが一光子励起の1分子イメージとほぼ同じであったため、二光子励起が確実に行っていることが分かった。二光子励起が配位子中心のπ-π^*遷移である。二光子励起後、エネルギーがπ^*から内部転換で^1MLCT状態に落ち、そこから寿命の短い蛍光が発光することが明らかになった。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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