2005 Fiscal Year Annual Research Report
低誘電率・低熱膨張・高透明性を併せ持つ耐熱ポリマーの開発と電子デバイスへの応用
Project/Area Number |
16550179
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
長谷川 匡俊 東邦大学, 理学部, 助教授 (40237988)
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Keywords | 脂環式ポリイミド / ポリエステルイミド / 低吸水率 / 低誘導率 / 低線熱膨張係数 / 高透明性 / 耐熱性 / 感光特性 |
Research Abstract |
本研究では、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)上に2つのメチル基を導入した1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(DMCBDA)をシトラコン酸無水物の光二量化より合成し、これとtrans-1,4-ジアミノシクロヘキサン(CHDA)あるいは2,2'-bis(trifluoromethyl)benzidine(TFMB)より新しいタイプの高重合度全脂環式または半脂環式ポリイミドを得ることができた。ポリアミド酸重合時に通常の反応条件で容易に高重合体が得ることが可能であった。ポリイミド前駆体の熱イミド化条件の最適化を行い、得られた上記半脂環式ポリイミドフィルムは極めて透明・強靭であり、しかも極めて低い誘電率(2.29)、比較的低い線熱膨張係数(27ppm/K)、高ガラス転移温度(341℃)と優れた特性を示した。更に新規なエステル基含有脂環式酸二無水物を共重合成分として部分的に使用して、上記脂環式ポリイミドの改質を試みたところ、NMP等の汎用溶媒に対する溶解性を付与することに成功した。現在CBDA上の2つの置換基を含フッ素基に置き換えたモノマーおよび置換基を更に増やしたモノマーの光合成(置換マレイン酸誘導体の2量化反応)に成功した段階である。次年度はこれらの新規なモノマーを用いて脂環式ポリイミドを重合し、膜物性を評価する予定である。また、別のアプローチとして、低熱膨張係数と低吸水率を同時に満たす新規な耐熱材料であるポリエステルイミドの開発にも成功した。このように平成17年度の目標をほぼ達成することができた。
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Research Products
(3 results)