2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境半導体β-FeSi2/Siヘテロ接合の高品質化と光デバイスの開発
Project/Area Number |
16560017
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Research Institution | KANAZAWA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
石井 恂 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30222946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 俊弘 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (30257448)
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Keywords | iron disilicide / vacuum deposition / thin film / silicon / epitaxy / oriented growth / high purity |
Research Abstract |
超高真空蒸着装置を用いて、シリコン(001)基板上にβ-FeSi_2を生成し、引き続きp型シリコンを作製し二重ヘテロ構造で発光デバイス構造を作ることを試みた。まず、昨年度にシリコン(001)基板にβ-FeSi_2をエピタキシャル生成する条件を確認し、再現性のあるものとした。その上で、蒸着するFeソースの純度を上げてシリコン(001)基板上に生成したβ-FeSi_2のキャリヤ濃度を1.3x10^<16>cm^<-3>と低減することに初めて成功した。さらに、Feソースとβ-FSi_2生成層の不純物元素を二次イオン質量分析計で測定し、コバルトやニッケルなどが、主要な不純物であり、それらが電子密度を支配していることを明らかにした。残留不純物元素が同定されたことは、Feソースの純度向上の重要な指標となる。また、キャリヤ濃度が低減されたことで、デバイスの作製に不可欠であるドーピングのデータを収集できるようになった。 p-Si/β-FeSi_2/n-Si基板の二重ヘテロ構造を全て蒸着法で作った。p-Siとn-Si基板上に金属をそれぞれ蒸着して電極を形成して、1mm四方のチップを作製した。電流-電圧特性を測定した結果、高品質なβ-FeSi_2生成層からなるチップでは、理想因子が1.27と低いダイオードができることが明らかとなった。このことからas-grownβ-FeSi_2生成層を用いて発光デバイスが開発できる見通しが得られた。
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Research Products
(2 results)