2005 Fiscal Year Annual Research Report
光誘起シンクロナイズド現象による有機フオトニックレーザーの創製
Project/Area Number |
16560031
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
尾松 孝茂 千葉大学, 工学部, 助教授 (30241938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 建治 北見工業大学, 工学部, 助教授 (30312820)
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Keywords | レーザー / 有機導波路 / 光異性化反応 |
Research Abstract |
光誘起シンクロナイズド現象とは、アゾベンゼンポリマーをはじめとする有機高分子薄膜の表面に1μmより細かい周期で数100nmにもなる深さの凹凸構造(表面レリーフ)がmW程度の可視極微弱光を照射するだけで形成できることを言う。光だけでレリーフの記録、多重記録、消去、定着が自在に制御できる有機高分子の極めてユニークなシンクロナイズド現象である。この現象のメカニズムは、アゾベンゼンポリマー同士が光抗力を介して互いに相互作用しながら光異性化反応を自己組織化(シンクロナイズ)していくものと考えられているが、詳細は解明されていない。 近年、光導波路の性能を最大限に引き出すキーテクノロジーとして、光の波長と同程度の周期の人工的な構造体(フォトニック構造)を導波路に組み込み、光の伝播ベクトルを精密に制御する(フォトニック結晶化)ことが活発に研究されている。このフォトニック結晶化された光導波路(フォトニックデバイス)は、光通信、光計測、光記録などの分野で次世代を担う高機能光デバイスと言える。特に、有機フォトニクスデバイスはコスト、量産性の面から、まさに、注目を一身に集めている。 本研究の目的は、微弱な光刺激を受けて有機高分子材料自身が起すシンクロナイズド現象を多次元に活用してオンデマンドなフォトニックレーザーを生み出す、いわば最先端化学工学と光学新領域を高度に融合した全く新しいコンセプトのデバイス創製である。 本年度は、前年度までに研究したDFB格子の最適記録条件を用いて導波路DFBレーザーの発振実験を行った。発振閾値は20μJ/cm^2であった。結合モード解析から発振閾値の妥当性について理論的に解析を行い、実験との良い整合を得た。素子寿命の改善が今後の課題である。
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Research Products
(5 results)