2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロキャビティより発生する単一光子のコヒーレンス長制御
Project/Area Number |
16560032
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
氏原 紀公雄 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90017351)
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Keywords | 単一光子 / コヒーレンス長 / マイクロキャビティ / 二次コヒーレンス度 / マッハ・ツェンダー干渉計 / 光子計測 / 光子統計生成モデル |
Research Abstract |
1高Qキャビティ作成準備: 高Qキャビティ作成のため公昌反射率99.99%以上のミラー2枚を購入し、一方のミラーにマイクロキャビティ組み立て時に必要な210nmのチタンスペーサーを蒸着した。 2.励起系および強度相関観測システムの組み立て: 繰り返し10kHz、パルス幅1nsのYAGレーザー第二高調波を用いて励起光学系を組み立てた。また、ハーフミラー、光電子像倍管二個、およびフォトンカウンターSR400二台よりなるハンブリー・ブラウン-トゥイス系を構築し、従来の99.5%反射鏡によるマイクロキャビティに色素Rhodamine6G溶液を封入して蛍光光子の二次コヒーレンス度を測定し、低励起強度で単一光子の発生を確認した。 3.マッハ・ツェンダー干渉計の組み立て: 光子のコヒーレンス長測定のため、一方のアームに可動コーナーキューブを置いたマッハ・ツェンダー干渉計を組み立てた。両出力端に光電子増倍管を置き、励起用YAGレーザー第二高調波を減衰させた微弱光に対して両増倍管出力の光路差依存性を測定し、干渉計の有効性を検証した。しかし、前項のマイクロキャビティ系の蛍光においては干渉効果が得られなかった。これは、蛍光光子のコヒーレンス長が残留光路差より小さいためと考えられる。 4蛍光光子の光子統計生成モデルの提案と解析: 実験条件に対応する光励起系の理論モデルを提案し、このモデルの下で厳密な意味の単一光子状態、散発的に単一光子の発生する状態、ポアソン統計等の光子統計が現れる条件を解析的に求めた。
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Research Products
(2 results)