2004 Fiscal Year Annual Research Report
二重フィードバック型光波長走査干渉法による波長単位目盛の生成とナノ計測への応用
Project/Area Number |
16560033
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐々木 修己 新潟大学, 工学部, 教授 (90018911)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝昌 新潟大学, 工学部, 助教授 (40206496)
|
Keywords | 波長走査 / レーザ干渉法 / 液晶ファブリ・ペロ干渉素子 / 可変波長フィルタ / フィードバック制御 / フェーズロック / 距離測定 |
Research Abstract |
1.2重フィードバック制御系の特性: 2重フィードバック制御系における位相制御は高速性が要求されるため、比例ゲインが必要であるが、波長走査振幅については積分ゲインが重要であることが確認された。 2.液晶ファブリ・ペロ干渉(LC-FPI)素子の特性: 正弦波状に波長走査を行うため用いたLC-FPI素子の動特性を調べたところ、以下のことが明らかにされた。温度特性を有するため、温度制御を行う必要がある。また、実験中において、印加電圧に対する透過波長が変化することがあるので、光スペアナで透過波長を観察し、印加電圧を調整することが望ましい。動作周波数は200Hz程度まで可能である。波長走査分解能は0.008nm程度である。 3.波長単位目盛りの生成: 約1波長の光路差変化をマイクロメータで与え、位相ロックのフィードバック制御を用いることにより、正確に1波長の変位を生じさせた。この変位によって、変調振幅のフィードバック制御の安定点を1つずつ動かし、各安定点におけるLC-FPIの印加電圧を求めた。この印加電圧と波長走査幅の関係を、干渉信号を計算機処理することから求め、各安定点における光路差が波長の何倍であるかを得た。 4.測定範囲の拡大: 波長走査分解能0.008nmであることより、変調振幅Z=πのロックで200μm程度までの光路差を測定することが可能である。更に測定範囲の拡大するために、フィードバック信号の極性を逆にすることによりZ=2πの値でロックするようにでき、その結果、300μm程度まで測定範囲を伸ばすことができた。 5.干渉計測装置の構成と特性: 2重フィードバック制御を行い、距離測定を実施した結果、相対距離で270μm程度の範囲において8nm以下の測定誤差であることが明らかにされた。
|