2004 Fiscal Year Annual Research Report
アレイ導波路格子を用いた小型バイオ分光センサの開発
Project/Area Number |
16560038
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
小舘 香椎子 日本女子大学, 理学部, 教授 (20060668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 賀代 日本女子大学, 理学部, 助手 (20318794)
藤川 知栄美 東京工芸大学, 工学部, 助手 (70319375)
NGUYEN Van Chuyen 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80175322)
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Keywords | アレイ導波路格子 / 小型AWGバイオ分光センサ / 複数試料挿入溝 / 多波長チャネルの情報 / リアルタイム分光センシング / 可視波長域AWG分光センサ |
Research Abstract |
平成16年度に行った研究では以下の成果が得られた。 1.小型アレイ導波路回折格子(AWG)バイオ分光センサの感度および精度向上の実現 小型AWG分光センサの高感度化に向けてダイシング加工の最小幅の溝を5本作製した直線導波路を使用して透過率特性を測定した。1本の試料挿入溝の幅が微小である場合は回折損失が吸収損失・反射損失に比べて2倍程度に抑えられ、吸収特性を拡大して検出したい分光センシングには試料挿入溝の複数化が有効であることを数値計算と評価実験の両面から実証した。 2.多波長チャネルを用いた多変量変数解析の光学的アルゴリズムの構築と実証 液体試料の簡易挿入方法の検討を加え、データ高速処理用アレイ受光素子を使用して、複数スペクトル同時検出の実現可能性を検証した。1530nmから1560nmまでの波長範囲で、純水の透過率変化の実験値と数値計算の差は平均0.1dBであることを確認し、多変量変数解析のためのシステムおよびアルゴリズムを構築した。 3.可視波長域AWGを用いた分光センサの実現 測定試料が多い可視波長域の分光センシング用可視AWGの最適化設計を行い、世界で初めて可視波長域AWGの試作・評価を行った。生体物質などの測定対象に合わせて波長帯域幅400nm,チャネル数8の虹色スペクトルを有するAWGを始め5種類の素子を試作し、バイオ分野などの先端物質の検出のための技術基盤を構築した。 4.試作AWGバイオ分光センサを用いたリアルタイム生体物質検出 試料挿入溝に試料を挿入する操作の簡易化に向けてテスト導波路を試作した。また、多波長チャネルの情報を同時に取得可能なAWG分光センサの利点を活用するために、吸収特性の異なるクロロフィルa, bに合わせて試料挿入溝を設計した可視AWGを用いて分光センシングを行い、吸光度1.0(光路長1nm)の変化に対して1.4dBの透過率が変化するセンサを実現した。
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Research Products
(6 results)